からだ

進化を続けるダウン、今季の推しはキルティング風【大沼こずえの「ずっとの、おしゃれ」】

毎月1つのテーマで、装う楽しさを再発見します。
  • 撮影・小川真輝

進化を続けるダウンは今年も私たちを温める。

こんにちは。スタイリストの大沼こずえです。

当初は流行として現れた「アウトドアの視点をタウンユースに取り入れること」。インナーからアウターまで、プロが認める機能性とファッション性の高いデザインは、今では普通のことになりました。

ダウンコートはそんなアウトドアブームの初期のヒットアイテムです。都会の電車では暑過ぎたり、席でかさばったりといろいろありましたが、冷気を全く通さない頼りがいはそれまでにないもの。寒い朝はたとえコート内の装いに合わずとも、ダウンに手が伸びたものです。

その後は着々と都会に適応、ダウンのエッセンスを取り入れて進化したコートは、今や冬のおしゃれの定番に。

ダウンコート12万6500円〈ダウン90%フェザー10%〉(デュベティカ/エフイーエヌ TEL.03・3498・1642) トップス、パンツ、スニーカー すべてスタイリスト私物 
右上・ダウンコート18万3700円〈ダックダウン90%ダックフェザー10%〉(カナダグース TEL.03・6758・1789) 中・ダウンコート15万4000円〈ダウン90%フェザー10%〉(タトラス/タトラス コンセプトストア 青山店 TEL.03・3407・2700) 右下・ダウンコート12万9800円〈ダウン90%フェザー10%〉(ウールリッチ/ウールリッチ 二子玉川店 TEL.03・6431・0150)

さて、今季の推しはキルティング風。シームレスよりもボリューム感が抑えめでさらりと羽織れるし、ロング丈でもエレガントなので、サッカーチームのコーチ陣にも見えません。あくまでゆるり、少しだけウエストに沿ったシルエットを選ぶとよさそうです。

アウトドアブランドでは、ダウンを洗浄しリユースが行われるなど、エコ意識に沿った流れです。便宜上「ダウンコート」と称していても、動物由来でない中綿も増えました。街の寒さすら裸ではしのげない人間ですが、装いを通してこれからの環境について考えることは、人間にしかできませんよね。

大沼 こずえ さん (おおぬま・こずえ)

スタイリスト

女性ファッション誌で活躍する一方、女優たちの厚い信頼を集める。些細なおしゃれの悩みにも淡々と寄り添い、かつ具体的な解決策を迅速に提案するスタイリスト。

『クロワッサン』1106号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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