「伸びる」ポーズで明日へ目を向けて【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
通勤ではスマホを、職場ではPCを。前かがみの姿勢、目線は下ばかり。
顔を上げて胸を張るだけで変わること、実感してみてください。
顔を上げて胸を張るだけで変わること、実感してみてください。
撮影・森山祐子 構成&文・越川典子
〈伸びる〉“どこまでも上を見て、伸びよう。そこに何が見えるかしら。”
一日のうち、空を見上げることって何回ありますか。考えてみると、ほとんどない、という人が多いのでは? 空、見ましょうよ、というのが、このポーズでいちばん伝えたいこと。
出勤途中、ふと信号待ちしているとき。歩道橋の真ん中で。夜、コンビニを出たとき。空を見上げてみませんか。人は、目線を上げると自然と胸が広がり、息を吸います。丸まっていた背中はすっと伸び、ふーっと息を吐き、また吸って、深呼吸を始めます。
カラダで実感してほしいから、ドルフィンツリー、試してみましょう。
かかとをつけてつま先を広げ、つま先立ちします。両手を上へ広げて、腹筋、背筋、臀筋、内転筋群……総動員してカラダを引き上げましょう。さらに目線を上に上げると、バランスをとるために、筋肉がより使われることがわかっています。コツは、ひざを内側にぎゅっと寄せるように立つこと。さらに、お尻をきゅっと締めると、臀筋群を鍛える効果が上がります。
未来とか可能性とか伸びしろとか、何かいいことって、空の向こうにあるような気がするんですよね。背中を丸めて下ばかり見ていては、自分を信じたくても確証をもつことができません。
さぁ、伸ばしたあなたの両手の間には、どんな明日が見えるかしら。
ドルフィンツリー
両かかとをつけて、つま先を開く。つま先立ちで両手を上に広げます。鍛えるのは、太もも内側の内転筋群。股関節を内側に向ける筋肉で、とても大事な働きをします。深い呼吸で8秒。1日1回。
『クロワッサン』1092号より