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身がしっとり、鶏のホエイ照り焼き【乳和食で減塩レシピ】

牛乳の旨味とコクを利用して減塩を叶える乳和食。長年、牛乳を利用したレシピの開発に携わる小山浩子さんが提唱する新しい和食とは。
  • 撮影・青木和義 構成&文・太田祐子

[ホエイ]味に牛乳の気配なし。ホエイマジックで無理なく減塩。

鶏のホエイ照り焼き

独特の鶏臭さもなく、身がしっとり。

【材料(2人分)】
鶏もも肉(中)1枚
小麦粉 適量
サラダ油 小さじ2
A[ホエイ 大さじ3、めんつゆ(3倍濃縮)大さじ1、砂糖 大さじ1/2]※ホエイの作り方は記事下参照
ほうれん草 適量

【作り方】
1.鶏肉は1枚を4等分に切り、筋を切る。皮に所々、包丁で切り込みを入れ、表面の水分をふきとり、小麦粉をまぶす。
2.フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉を皮目から入れて中火でじっくり焼く。こんがり焼けたら裏返し、八分どおり火が通ったら、合わせておいたAを加えて煮からめる。
3.器に盛り、ゆでてしっかり水分をきったほうれん草を添える。鶏肉の代わりに厚揚げ、ブリでも同様に作れる。

”乳和食”という新しい減塩方法

乳和食の代表的な調理方法は、醤油などの調味料を減らして牛乳を加える、ホエイ(乳清)を分離させてだしや水の代わりに使うというもの。

「牛乳のコクと旨味が味を支えてくれますし、日本人の食生活の課題でもあるカルシウム不足にも役立ちます」と乳和食を考案した小山浩子さん。試食すると穏やかな塩味とともに、馴染みのある和食のおいしさはそのままだ。

まずは、たれの半量を置き換えるミルク納豆からお試しを。

使用する牛乳は、ビタミン、ミネラル、カルシウムが豊富な成分無調整の生乳を。

使い方のコツ(1)調味料と合わせて。

【百聞は一食にしかず!】

(STEP1)[たれ]+[牛乳]

ミルク納豆

【材料(1人分)】
納豆1パック
牛乳小さじ2
添付のたれ½袋

【作り方】
1.納豆を練り、牛乳を混ぜてふんわりするまでよく練る。
2.たれを混ぜる。好みで、刻みねぎ、ごま、青じそなどの薬味を加えて。

(STEP2)[味噌]+[牛乳]

オクラと焼き油揚げの味噌汁

【材料(2人分)】
かつおだし 300ml
オクラ 2本
油揚げ 1枚(20g)
味噌 大さじ1
牛乳 大さじ1

【作り方】
1.味噌と牛乳を合わせておく。
2.オクラは小口切りに、油揚げはフライパンまたはトースターで表面を焼き、短冊に切る。
3.だしでオクラと油揚げを煮て、火を止め、1を溶き入れる。

使い方のコツ(2)ホエイを分離させて。

ホエイとカッテージチーズ

【材料(作りやすい分量)】
⽜乳 500ml
⽶酢 ⼤さじ2と1/2
耐熱容器 2個
水切りネット(120度までの耐熱タイプ)

1.⽜乳をひとつの耐熱容器に⼊れ、蓋またはラップをし(蓋は少しずらし、ラ ップはふんわりかける)、電⼦レンジ(600W)で5分加熱。容器の内側の蒸 気(温度が80度以上に温められているサイン)を確認し、温度が下がらない よう気をつけながら、素早く⽶酢を加え、再び蓋をして2分待つ。
2.スプーンで⼤きく数回かき混ぜ、分離しているのを確認する。
3.水切りネットをセットしたもうひとつの耐熱容器に2を注ぎ入れる。ネットを持ち上げ、水切りする。

カッテージチーズ使いこなし

ホエイと分離させたときにネットのまま丸く絞るようにして一晩おけば、100gのモッツァレラチーズが出来上がる。トマトと合わせてカプレーゼに。また、そぼろ状のままカッテージチーズとして、サラダにトッピングしてもおいしい。

小山浩子

小山浩子 さん (こやま・ひろこ)

料理家、管理栄養士

食品メーカー勤務を経て独立。牛乳の減塩効果に着目し、乳和食を提唱。日本高血圧協会理事。著書に『はじめよう乳和食』(日本実業出版社)など。

『クロワッサン』1076号より

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