一人で満足して終わる夫、ギャップを埋めるには?【「更年期世代の性」よろず相談室】
そんな読者の悩みを通して、ときには真面目に、そして赤裸々に、これからの「性」との向き合い方について考えてみよう。
回答してくれたのは、産婦人科医の宋美玄さん、漫画家の槇村さとるさんです。
イラストレーション・山口正児 構成&文・オカモトノブコ
(お悩み)性欲のギャップ
今でも旺盛な夫は、愛撫もそこそこに一人で満足して終わり。私は感じないので不公平だし、もう自分は卒業したいと言うのも、夫のことを考えると難しいです。うまく折り合いをつける方法はありますか? (長野県 会社員 53歳)
槇村さん いきなり「卒業」となれば相手は驚いて傷つくでしょうし、ここは「不公平」を強く主張してみてはどうでしょうか。
子どもっぽく甘えたり、書き置きするなど手段は何でもいいのですが、このままでは満足していると誤解されたまま、何も変わりません。
彼の性格にもよるでしょうが、パートナーが感じてみたいと真剣にお願いすれば、普通は叶えてあげたいと思うもの。
行為の最中には、どこを・どうしてほしいかを具体的に伝えることが大切です。女性にとって気持ちいいセックスは、本音を言える、安心できる関係があってこそ成り立つのですから。
宋さん 頻度を減らしたいなら“ヒリヒリする”“感じにくくなった”といった、更年期や加齢にともなう症状を言い訳にお断りする方法があります。
もしくは、相手を喜ばす配慮に欠ける夫とも楽しみをシェアできるようになりたければ、潤いが減る更年期世代は特に、セルフプレジャーアイテムを利用する方法もおすすめです。
もし気恥ずかしければ“もらった”〝モニターになった”などと切り出したり、“体の感じ方が変わった”と、ここでも更年期を理由にするのもいいでしょう。
感触を楽しむアイテムなら、まず相手に先に使ってみるのもコツのひとつ。せっかくするなら我慢せず、何らかの方法で快感を得てほしいと思います。
パートナーからのボディタッチに満足していますか?
満足して「いる」人は少数派で、男性主体のセックス事情がうかがえる。「若い頃と違って、心の触れ合いが大切」という意見のほか、「たるんできた体を見られるのが嫌」との声もちらほら。
『クロワッサン』1070号より