夫に求めても断られます【「更年期世代の性」よろず相談室】
そんな読者の悩みを通して、ときには真面目に、そして赤裸々に、これからの「性」との向き合い方について考えてみよう。
回答してくれたのは、産婦人科医の宋美玄さん、漫画家の槇村さとるさんです。
イラストレーション・山口正児 構成&文・オカモトノブコ
(お悩み)したいけどレス
以前は子育てに疲れ果て、嫌々応じていた私。けれど夫の転職後はストレスのためか、私が太ったせいなのか、こちらが求めても「疲れた」と言うばかりで。「愛されたい」という思いがつのるばかりです。(埼玉県 主婦 48歳)
宋さん 男性の性欲も、年齢とともに衰えるもの。一方が満たされないレスは難しい問題ですが、解決のためにはしっかり話し合うことが基本。
本当は脈があるか・ないのかをハッキリさせたほうが、次へ進む原動力になるでしょう。ただ一方的な想いを繰り返し押し付けるのはよくないので、2~3泊の旅行などでリラックスしたときに話せるといいですね。
それでも難しければ、夫のことは潔く諦める勇気も必要。性欲だけなら、ひとりでも満たせますから。くれぐれも若い頃を振り返って、自分を責めたりはしないでくださいね。
槇村さん 「疲れた」と言うのは妻を傷つけないための言い訳で、ご主人なりの不安もあるのでは。
まずはお互いの気持ちを伝え合い、過去に凍らせた時間を溶かすことで、夫婦の関係も変わってくると思います。
そのほかにはジム通いや推し活などの趣味や運動で、心身をハリやときめきで満たしてみて。不安な気持ちをいったんそらし、揺らいだ自信を立て直せるといいですね。
パートナーと、 セックスについて話し合うことは ありますか?
既婚者に限っても、この割合はほぼ同じ。話し合いが「ない」回答者の中には、「セックスが苦痛で、夫婦2人きりになりたくない」「面倒くさい」と思いながらイヤイヤ応じているケースも。
誘ったり、きっかけを作るのは、どちらからが多いですか?
毎週・毎月のペースで性交渉がある人は「相手から」の回答者に集中。「もう諦めている」という声もある受け身の女性に対し、パートナーの積極性が頻度を左右するという現状が明らかに。
『クロワッサン』1070号より