【肩まわり編】エイジングデザイナー・村木宏衣さんの顔のたるみを解消する筋膜リリース。
イラストレーション・小林マキ 構成&文・入江信子
肩凝りが顔のたるみにつながる訳。
顔のたるみの原因として、最近、注目されているのが「筋膜」。
「筋膜とは、筋肉、骨、脂肪、血管、神経など体のあらゆる組織をつないでいる膜です。筋膜は、たとえば頭から首の後ろ、背中、脚の後ろ側というようにつながり、体内でいくつかのラインを構成しています。そしてラインのどこかが凝り固まったり、癒着したりすると、体の動きが制限され、ゆがみが出てきます」と村木宏衣さん。
こうした問題が顔のたるみにもつながるというのだが、そのしくみとは?
「筋膜が硬いということは、筋肉の収縮性もなくなり、体がしなやかに動かなくなるということ。すると正しい姿勢が取りづらくなり、筋肉の使い方に偏りが出て、肩が内側に入る、肩に力が入りやすい、首の位置が前に出るといった現象が起き、肩凝りにつながります。さらに首が前に出るにつれて、顔も前に引っ張られ、重力で肌が下がってたるんでしまうのです」
また後頭部、頭皮の筋膜が凝り固まってくると、後ろから頭を支えられなくなり、顔が前傾して肌が下がってくる。このように、筋膜の硬さが直接たるみにつながるケースも。つまり「筋膜が硬い=肩凝りがある=顔にたるみが発生するリスクあり」と考えられる。
筋膜はコラーゲンやエラスチンといった線維でできているので、加齢で弾力が失われて硬くなる。「だからこそ年齢が上がるほど、筋膜をゆるめる、筋膜リリースを習慣に。たるみ解消だけでなく、血流やリンパの流れもよくなり、全身の健康のためにも有効です」
こんなことに思い当たったら たるみにご用心!
□ 運動する習慣がない。
□ 一日の大半を座って過ごしている。
□ 立ったとき、首が前に出ていると人に言われる。
□ 髪の生え際や耳の上をこぶしでグリグリすると痛い。
□ 鎖骨が肉に埋まっていて見えない。
□ 運鎖骨のくぼみを押すと痛い。
『クロワッサン』1064号より