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この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

大きな歩幅の確保は腰痛予防につながる、と整形外科医の平尾雄二郎さん。目標は65.1cm。歩幅を広げるストレッチから始めましょう。

撮影/角戸菜摘 文/石飛カノ モデル/原 歩美 ヘアメイク/村田真弓 スタイリング/高島聖子

【大腿筋膜張筋】伸ばしにくい筋肉の代表格。鉄棒を利用して。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

大腿筋膜張筋は左右の太ももの付け根のやや外側にある筋肉。歩くときに脚を前に振り出すときに働く筋肉です。

「大腿筋膜張筋がとくに硬くなってしまうタイプの人がいます。お尻の筋肉の力が衰えている人、立っているときに無意識にどちらかの足に体重をかけるクセがある人、O脚の人や反り腰の人などです。脚を前に振り出したり膝を伸ばすとき使う筋肉ですから、もちろん、この部分が硬くなると歩幅は狭くなりがちです」

大腿筋膜張筋は自分で伸ばすことが難しい筋肉のひとつ。でも、鉄棒を使ってカラダを倒すという方法なら、自分の体重を利用してしっかりストレッチできます。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

(A)両足は肩幅に開いておく。

(B)遠い方の手でしっかり鉄棒をつかむ。

(C)クロスさせた足のつま先を内側に。

(D)ぶら下がるイメージで体重を外側に。

鉄棒の横に立つ。鉄棒から遠い方の手で鉄棒を持ち、両脚をクロスさせる。そのまま骨盤を鉄棒と反対側に突き出して体重をかける。鉄棒にぶら下がるイメージで10秒。反対側も。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

クロスさせた足のつま先が外側に向いてしまうとストレッチ効果は半減。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

上体が前に傾いてしまうと、鉄棒に体重をかけたストレッチができません。

【歩幅65.1cmってどれくらい?】

利用者がいないのを確認のうえ、 点字ブロックで歩幅をチェック。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

駅や歩道、横断歩道の前などにある点字ブロックの一片は、ほぼ30cm。2枚重なっている部分をまたげば、およその歩幅の目安になります。

つま先の先端がブロックの手前の一辺に触れるようにして立ち、ふだん歩きの要領で一歩踏み出してみましょう。

踏み出した足の母指球(親指の付け根の膨らんだ部分)が2枚目のブロックの遠い側の一辺に届いたら、歩幅は65.1cm。

畳の長い辺に沿って3歩歩き、 最後に足がどこに着くかをチェック。

この筋肉が硬いと歩幅が狭くなりがち、大腿筋膜張筋のストレッチ。

家の中で歩幅の目安となるのは畳。地域や住居環境によってサイズが変わるので、上の例を参考に。

長い一辺に沿って3歩歩いたとき、最後に足がどこにあるかで歩幅を測ります。

3歩の合計は195.3cm。一番サイズが大きい関西間の場合、3歩目の足のつま先が畳からややはみ出す。中京間では土踏まず、関東間ではかかとの一部が畳のラインに着く。団地間は3歩で軽々踏み越えるイメージ。

  • 平尾雄二郎

    監修

    平尾雄二郎 さん (ひらお・ゆうじろう)

    脊椎外科医

    都立広尾病院整形外科医長。脊椎外科の専門医として日々、手術による腰痛患者の治療のほか、セミナーなどで腰痛改善法の普及に努める。

衣装協力
ブラトップ¥4,900 タイツ¥8,600 ウォーキングシューズ¥9,900 (以上ニューバランス/ニューバランス ジャパン TEL.0120-850-997)

『Dr.クロワッサン 歩幅65.1cmで、腰痛しらず。』(2019年3月5日発行)より。

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