マスクで肌荒れ、乾燥、消毒荒れ。気になる症状を解消する方法。

肌トラブルを予防するには、肌を清潔にすることが重要、と廣瀬さん。

「メイクをしっかりと落とすことですね。マスク内は湿度が高くなりがちですから、皮脂の分泌も多くなり気味です。そこに落としきれなかったファンデーションなどの汚れが混じり、毛穴詰まりを加速させてしまう。それが菌などの繁殖を招く原因のひとつに」

防ぐにはクレンジングと洗顔をきちんとすることが大切になる。では、どのようなクレンジング料を使えばいいのだろうか？

「肌に負担が少ないものを選んでください。とろみがあるものがおすすめです。注意してほしいのは、汚れを落とそうとゴシゴシと擦ること。肌に傷がついてしまいます。優しくなでるように、が基本です」

マスク内と外気の温度差が高くなるこれからの季節。マスクを外す度に乾燥する。

「肌は水分だけでなく、油分も失われていきますから、それを補う保湿ケアをしてください。サラリとしたタイプではなく、とろみがあり、保湿力に優れたローションがおすすめです」

保水有効成分ヘパリン類似物質は、肌深くの保水機能が乱れて、潤いをキープできなくなった肌に有効といわれている。

「ほかにも、水分を蓄える力があるヒアルロン酸や、細胞内脂質を構成する成分セラミド、弾力を保つ働きをするコラーゲンなどが含まれたものは角質層のバランスを整え、肌のバリア機能もアップさせてくれます。肌への摩擦を避け、包み込むように、を心がけて日々のケアを行ってください」

肌荒れを起こしたときのメイクはどうすればいいのだろうか？

「肌に顕著なかゆみや痛みなどの症状がないなら、肌の保護にもなるのでメイクは行った方がいいと思います。でも、メイクをすることでヒリついたり、赤みが増すなど肌に異常を感じたらメイクはせずに、皮膚科医に相談して指示を仰いでください」

洗顔で肌を清潔にし、保湿力のあるローション、美容液、クリーム、化粧下地と通常のスキンケアを行い、ファンデーションを塗る。

「ファンデーションはサラリとした使い心地のパウダリータイプのほうがおすすめですね。マスク内の湿気でもべたつかず、快適に一日が過ごせます」

メイクを行う上で重要なポイントは紫外線対策。秋から冬にかけて空気が澄んでいる分、肌の奥深くまで届き、ダメージを与えやすいといわれている。

「化粧下地でＵＶ効果のあるものも多いですから、それを必ず使ってください」

ただし、夏用のＵＶ効果の強い日焼け止めは、紫外線吸収剤が含まれていることが多く、肌に負担がかかるので注意が必要だ。効果を持続させるには、塗り直しが必要な場合もある。
「下地にパウダーをはたくだけでも紫外線をブロックしますよ」

家事や仕事で絶えず動かし続けている手指。加えて日に何度も行うアルコール消毒。指先や手の甲は知らないうちにダメージを受けガサガサになっている。

手の甲は皮脂分泌量が顔に比べて少なく、皮脂膜ができにくい場所ともいわれ、その分、乾燥してしまう。

「油分や水分を補うにはハンドクリームをこまめに塗るのが効果的。ヴェールができることで、潤いが保たれます。水分を蓄えるといわれる成分ヒアルロン酸が配合のものなどもあります。あと、べたつかないタイプの方が使い勝手がいいと思います」

ハンドクリームは手の甲だけでなく、爪までしっかり塗るのがポイントだ。

「手は年齢が出やすい場所。潤いをキープして若々しい印象の手に」