毎日の動きを意識的に行う。それだけで痩せグセが身につく。
撮影・中島慶子 スタイリング・福永いずみ ヘア&メイク・chiSa 文・板倉みきこ イラストレーション・佐伯ゆう子
数々のダイエットを経験し、そのつらさも、続ける難しさも人一倍熟知しているダイエット美容家の本島彩帆里さんが導いた、痩せるための結論とは。
「新しいエクササイズに挑戦するより、まずは習慣そのものを見直すこと。立つ、座る、歩くなどの日常動作を正しいものに変えるだけで、姿勢は整い、代謝が上がり、太りにくくなるのです」
下の基本姿勢を日々意識するのに加え、痩せる体作りに必須なのが、体を温めることと、たんぱく質の摂取。
「冷えはむくみを招きますし、体の組織のもととなるたんぱく質が不足すれば、代謝は落ち、瑞々しさやメリハリのある美しい体は維持できません。さらに様々な場面での動きも見直せば、痩せグセは自然と身についていきます」
【引き締まる体が手に入る 日常動作の基本姿勢】
立つ
(A)視線は遠く前に向ける
(B)おへその少し上を意識しお腹を凹ませる
(C)腕は体に添わせ手のひらが内側に向くように
(D)かかとは拳1つ分くらい開ける
(E)内くるぶしの真下、土踏まずに重心を置く
座る
(A)両脇を締める
(B)お腹を椅子の背もたれに近づけるイメージ
(C)腰を丸めず背中を反らさず骨盤を立てる
(D)足裏を地面につける
(E)手のひら1枚分膝を開ける
歩く
(A)腕は後ろにグッと引くことを意識する
(B)後ろの脚の付け根が伸びるように歩く
【痩せる3原則】
温める
夏向きの薄手の生地を使った、脚まわりの代謝を促す靴下は、本島さんが手がけたもの。冷房による下半身冷え対策にも効果的。
たんぱく質を摂る
たんぱく質の1日の推奨摂取量は成人女性で約50g。ダイエットに励む人ほど不足しがちなので、本島さんはプロテインを活用して補う。
動きを見直す
仕事や家事など、生活の中にはたくさんのシーンがあるが、それぞれの動作を見直すだけで痩せやすい体に変わる。左ページから様々な動きを提案しているので、取り入れやすいものから始めてみよう。
【いろいろな動きに応用可能な2つの動作をマスター。】
前に屈む動作は骨盤を支点に。
前に屈む動作で代表的なのが洗顔。上半身を一直線に、背筋を伸ばしたまま骨盤から曲げれば、腰に負担がかからず、太もも裏の筋肉を刺激できる。口をゆすぐとき、お辞儀なども同様の動きを意識。
料理中も背筋まっすぐ。
前に屈み、下を向く作業の多い料理中もまっすぐの背筋を意識。骨盤を支点に腰から曲げられるよう、足を開いて姿勢を調整し、ヘソ下に力を入れておくこと。これだけで充分エクササイズ効果がある。
目線の高さにスマホを維持。
座りながらスマホを見ると猫背になりやすく、ボディラインの崩れにつながる。右ページの基本の座る姿勢を保てるよう、スマホを目の高さまで上げて肘下に反対の手を挟み、スマホを持つ手を支える。
目線を上げる、を常に意識して。
メイク中も基本の座る姿勢を守ろう。鏡が低い位置にあると背中が丸くなり、下腹が緩んで姿勢が悪くなりがち。手鏡を目の高さにしたり、卓上鏡は本や箱などを利用して、目線と合う高さに調節を。
パソコン作業中も基本の姿勢で。
デスクワークで特に姿勢が崩れやすいのがパソコン作業中。背中が丸まって首が前に出ないよう、モニター台や専用台、箱や本などを使い、頭を傾けなくても画面が目に入るようにする。