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揚げ物、酢の物、炒め物…、スーパーフード、ビーツを使った3つのレシピ。

体の中から抗酸化力を高めたければ、なんといってもビーツに注目。家庭の定番料理にもアレンジ自在、活用レシピを紹介します。

撮影・津留崎徹花 文・板倉みきこ

ビーツと鶏肉のカレー炒め

揚げ物、酢の物、炒め物…、スーパーフード、ビーツを使った3つのレシピ。

食欲が増す風味のスパイスは、ビーツに健康増進効果をプラス。

【材料(2人分)】
ビーツ100g(細切り)
玉ねぎ1/4個(薄切り)
ピーマン1個(種を取って細切り)
鶏もも肉150g
クミンシード小さじ1/2
カレー粉大さじ1/2
塩小さじ1/2
油大さじ2

【作り方】
1.鶏肉を一口大に切り、塩とカレー粉各少々(分量外)を振っておく。
2.フライパンに油、クミンシードを入れて香りが出るまで弱火で熱し、玉ねぎ、ビーツ、鶏肉、ピーマン、塩、カレー粉、水大さじ2を加えて蓋をし、15分ほど蒸し煮する。

ビーツとわかめの酢の物

揚げ物、酢の物、炒め物…、スーパーフード、ビーツを使った3つのレシピ。

夏場には欠かせない酢の物で、疲労回復力を期待。

【材料(2人分)】
ビーツ40g(しりしり器でおろす、または千切り)
ゆでだこ80g(薄切り)
塩蔵わかめ20g(流水で洗い、水で戻して一口大に切る)
きゅうり1/4本(半月に切って軽く塩もみ)
しょうが1かけ(千切り)
三杯酢[酢大さじ1 醤油大さじ1 砂糖小さじ1]

【作り方】
器にビーツ、たこ、わかめ、きゅうりを盛り、しょうがの千切りをのせ、三杯酢を合わせてかける。

ビーツと長ねぎのかき揚げ

揚げ物、酢の物、炒め物…、スーパーフード、ビーツを使った3つのレシピ。

卵を使わない精進揚げは、ビーツのホクホクの食感が美味。

【材料(2人分)】
ビーツ100g(細切り)
長ねぎ1/4本(小口切り)
小麦粉1/4カップ
水1/4カップ
揚げ油適量

【作り方】
1.ボウルに小麦粉、ビーツ、長ねぎを入れてよく混ぜ、水を加えてざっくり混ぜる。
2.揚げ油を170度に熱し、1を1/4量ずつまとめて入れ、カリッと両面揚げる。

ビーツのうれしい健康効果

■ベタシアニン(ポリフェノール)
 ー 抗酸化、アンチエイジング

■カリウム
 ー 高血圧予防、むくみ解消

■鉄
 ー 貧血改善、疲労解消

■硝酸イオン
 ー 血流改善、冷え性予防

■天然のオリゴ糖
 ー  腸内環境の改善、コレステロールの抑制

■そのほかにもいろいろ(ビタミン、食物繊維豊富)

その栄養価の高さから“奇跡の野菜” “食べる血液”などと称されるビーツ。最近ではスーパーでも見かけるようになったが、調理法はボルシチくらいしか浮かばず、なかなか日々の食卓に応用しづらい印象も。

「ロシア料理のイメージが強い野菜ですが、私はこれまで、ヨーロッパや中東、インド、メキシコなど、世界中で家庭的なおいしいビーツ料理に出合いました。茹でてサラダに、煮込み料理やジャムなど、レパートリーは豊富。ビーツ料理を研究して食べ続けていたら、血流がよくなったり、体が軽くなるのを感じたほどです」(料理研究家・荻野恭子さん)

ビーツの最大の特徴は鮮やかな深紅色。

「この色が抗酸化作用の強さの証し。ただ、日々の食事には色が気になるかしら、とも思いましたが、作ってみたら問題なし。肉じゃがやカレーなど、毎日のお惣菜に使ってもいけますし、加熱することでオリゴ糖の甘みが出て、料理の味に丸みやコクがプラスされます」

オリゴ糖は腸内環境の改善を期待できる栄養成分。砂糖やみりんなどの調味料を少なくしても味が決まるので、かえってヘルシーというわけだ。とはいえ、ビーツ独特の土っぽい味わいを敬遠してしまう人も多いはず。

「日々おいしく、手軽に食べられるよう考案したのが、ビーツの甘酢漬けです。加熱でコクや甘みが増し、土っぽさが抜けて扱いやすくなります」

最近は値段も手ごろになってきたし、日本の食卓にも合うレシピもいろいろ。ビーツの健康効果を実感してほしい。

カブや大根と似ているが、ほうれん草と同じヒユ科に属するビーツ。6〜7月と11〜12月に旬を迎える。
カブや大根と似ているが、ほうれん草と同じヒユ科に属するビーツ。6〜7月と11〜12月に旬を迎える。
「色艶がよく、皮が薄いものがおすすめです」(荻野さん)。たわしなどで皮をよく洗ってから使おう。
「色艶がよく、皮が薄いものがおすすめです」(荻野さん)。たわしなどで皮をよく洗ってから使おう。
カブや大根と似ているが、ほうれん草と同じヒユ科に属するビーツ。6〜7月と11〜12月に旬を迎える。
「色艶がよく、皮が薄いものがおすすめです」(荻野さん)。たわしなどで皮をよく洗ってから使おう。
  • 荻野恭子

    荻野恭子 さん (おぎの・きょうこ)

    料理研究家、栄養士

    これまで世界65カ国以上を訪れて現地の家庭料理を習い、食文化を研究。『ビーツ、私のふだん料理』(扶桑社)ほか、著書多数。

『クロワッサン』1047号より

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