スタミナ料理は、かえって疲れる?【疲れない食事のコツ】
毎日の食事の ちょっとしたコツを知っているだけで、疲れを感じることが減っていくはず。東京 疲労・睡眠クリニックの梶本修身さんに話を聞きました。
撮影・水野昭子 イラストレーション・松元まり子 文・佐野由佳、小沢緑子
スタミナ料理は、かえって疲れる。
「食べると疲れがとれるのは、にんにく料理や焼肉、うなぎといったスタミナ料理!」と思い込んでいませんか。
こってりとした料理は消化をするのも大変なら、吸収するのも大変。胃腸にとってしんどいことは、コントロールする自律神経にとってもしんどいこと。かえって疲れがたまってしまいます。
疲れているときには消化のいいものを食べて、胃腸を休ませるほうが効果的です。
栄養ドリンクも、残念ながら疲れをとる効果はありません。配合されているビタミン、アミノ酸、タウリンなどの成分に、疲労回復効果が臨床試験によって実証されたものはないからです。
飲むと疲れが吹き飛んでスッキリするように感じるのは、わずかに含まれるアルコールやカフェインのせいで、眠気が覚めて気分が高揚するから。要するに、お酒やコーヒーを飲んでテンションが上がるのと同じこと。
一時的に疲れをごまかしているだけで、根本的に疲れがとれるわけではありません。
『Dr.クロワッサン 新装版 疲れないコツ』(2019年7月29日発行)より。