疲れには、働きすぎやスポーツで全身が疲れるのはもちろん、目が疲れる、首が疲れるといった部分の疲れ、食べすぎて胃が疲れる、飲みすぎて肝臓が疲れるといった内臓の疲れ、交感神経と副交感神経のバランスがくずれる自律神経の乱れ、ストレスや人間関係、重圧などが原因で心が疲れるなど、その原因や感じ方はさまざまです。
持病が原因で、普通の暮らしでも疲れて感じることもあります。
最初は一時的な疲れで、一晩眠れば元気になるレベルです。しかし、うまく解消することができずに、疲れを持ち越すようになると、一年中重だるいという慢性の疲労へと進んでしまいます。
疲れの原因や症状はさまざまですが、共通するのは、疲れているときは免疫力が落ちることです。
免疫の仕組みは以下「免疫のしくみ」に示すように、外敵と戦うシステムですが、疲れるとこの仕組みが手薄になってしまうのです。普通なら追い出せる細菌やウイルスの侵入を許してしまったり、即座に撃退することができず、全身の病気へとつながったり、修復機能が落ちるために、回復が遅れたりします。
ちょっとした風邪ですむはずが、気管支炎や肺炎に発展したり、帯状疱疹(ほうしん)が発症するのはその例です。
この2つ以外に、自分を外敵と間違えて攻撃するミスプログラムの自己免疫疾患やアレルギー疾患がありますが、体調が悪いと、アレルギーや喘息(ぜんそく)なども悪化しやすいというデータがあります。