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ドライアイ、涙の質が変わる40代以降は要注意!

目が乾燥する原因は、涙の量だけでなく質にも大きく関係がありました。
涙の質が変わりやすい40代以降こそ、早めのケアで目のトラブルを改善すべき。眼科医の有田玲子さんに教わります。
  • イラストレーション・鈴木衣津子 文・板倉みきこ

涙の質が変わる40代以降は要注意!

【CHECK LIST】

□ スマホやPCなどを長時間使う
□ 目に不快感がある
□ コンタクトレンズを長時間着用
□ 目や鼻にアレルギー症状がある
□ 目が重たい感じがする
□ 目がかすむ
□ 光を見ると眩しい
□ 目が疲れやすい
□ 目薬をよくさす
□ エアコンの効いた部屋にいる

5つ以上該当するなら専門家の指示を仰ぐべき。4つ以下でもドライアイの傾向ありと考えられるので、今の症状を悪化させないよう、
目をできるだけ休ませるなど、下記のアイケアを日常的に実践して。

一日中目を覆い、外的刺激から保護する涙。ドライアイとは、目が乾燥することにより、違和感や痛みなどの症状が起きる疾患のこと。スマホやパソコンの長時間使用が、目の疲れやドライアイの症状を悪化させているのでは、と気になる人も多いはず。

「スマホなど小さな画面を見続けることで、目の中のピントを合わせる筋肉を酷使し、疲れ目を助長。また、集中して見ているとまばたきの回数が減り、目の周りの筋肉・眼輪筋が衰えてしまいます。すると上下のまぶたをしっかり閉じるまばたきができず、涙の分泌量が不安定になり、ドライアイが進むことも」(眼科医・有田玲子さん)

老化でも眼輪筋は衰えるので、日頃からまぶたを鍛え(下記参照)、しっかりまばたきをして、目に潤いを取り戻していきたい。

「目を潤そうと、市販の点眼薬を一日に何回もさす人がいますが、目にとって大切な成分まで薄まってしまうことも。抗菌、抗炎症など、涙以上に高機能な目薬はありません。エアコンの風に当たりすぎない、コンタクトの長時間使用を避けるなど、目を乾燥させない工夫をしていくほうが効果的です」

最近増加している問題が、涙の中の脂の量が減ること。

最近の研究では、涙の質の悪化がドライアイの原因と注目されている。

「涙の蒸発を防ぐ脂が、上下まぶたの裏のマイボーム腺から分泌されるのですが、生活習慣や食生活の影響、老化で分泌腺が詰まりやすくなり、脂が減少。その結果、涙は蒸発しやすく、ドライアイの症状が出やすいのです」

分泌には自律神経やホルモンが関わっているので、ホルモンバランスが乱れやすい40代以降は要注意。

「乾きは自覚症状がありますが、脂不足は気づきにくいのも問題。ドライアイの検診をしていても、涙の量不足より脂不足の人が増えています」

涙の成分は体内の水分と血液中の脂分なので、質の維持には食事が大事。

「血管が詰まりやすくなる油っこい食事は控え、DHAなど青魚などに含まれる質の良い油を摂ること。また、血流が悪いとマイボーム腺も詰まりやすくなるので、冷え性を改善したり、適度な運動も取り入れましょう。深い呼吸をして自律神経の乱れも整えられる、ヨガやストレッチなどがおすすめです」

ドライアイは単なる疲れ目と放置されがちだけど、早めに処置しないと悪化する疾患。目がかすむ、痛いなどの自覚症状があるなら、早めに専門家の指示を仰いでほしい、と有田さん。

「検診の結果、内臓の疾患や自己免疫疾患など、目の不調に隠された、ほかの病気に気づくこともできます」

目を守る3つの層

※矢印は涙の進行を表しています。

涙腺から分泌されるのが、涙の主成分の水。涙がこぼれ落ちないよう涙の土台となるのが結膜から分泌されるムチン。上下まぶたの裏にあるマイボーム腺は脂成分を分泌。

日頃からできる簡単アイケア

●上下まぶたをギューッと合わせるまばたき運動

上下のまぶたをギューッと3秒ほど閉じる。パッと目を開いてまた3秒閉じる、を4〜5回繰り返す。目を閉じる際は力いっぱいやらなくていい。パソコン作業中などは、1時間に1回は目を休ませるためにもまばたき運動を。

●まぶたを温めてマイボーム腺の脂を溶解

固まってしまったマイボーム腺の脂を溶かすために、目元用の温めグッズで5分目元を温める。市販のものでもいいし、40℃くらいに温めたタオルを使っても。炎症やアレルギー症状がある人は痒くなるので温めるのはやめて。

●DHA、EPAを食事でしっかり摂る

マイボーム腺から出てくる脂の成分を正常化するには、口から摂取する栄養にも気をつけたい。血液をサラサラにし、現代日本人の食事に不足しがちなオメガ3脂肪酸(DHA、EPA)を多く含む青魚を積極的に取り入れて。

有田玲子

お話を伺ったのは

有田玲子 さん (ありた・れいこ)

眼科医

ドライアイ、マイボーム腺機能不全が専門。「伊藤医院」副院長。診察に加え、マイボーム腺に関する研究も行っている。

『クロワッサン』1034号より

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