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消毒する際はどれくらいの頻度が効果的? 専門家に聞く正しい知識。

なんとなく選んでしまいがちな菌やウイルスから身を守る商品。薬剤師ライターの高垣 育さんと富士フィルムメディカルシステムズの阿部洋史さんに正しい知識と最新情報を聞いた。
  • 撮影・岩本慶三 イラストレーション・山口正児 文・寺田和代

Q.消毒する際はどれくらいの頻度が効果的?

【手洗いの時間・回数によるウイルス除去効果】

手洗いの時間やハンドソープの有無でウイルスの除去効果は異なる。ソープなしでもウイルスは100分の1に。(出典:森功次ほか:感染症学雑誌/NIHS)

消毒の頻度は手指と環境(モノ)の両方から考えたい。まず手指は、現時点では具体的な回数の指標はなく”こまめに”(厚労省)が推奨されています、と高垣さん。

「自宅内ではトイレに行った時と食事の前。またメイクする場合は、目の粘膜に指が触れる可能性もあるので、メイク前にも手指を消毒すれば安心ですね」

阿部さんが勧めるのも、外出から戻った時、食事の前、トイレに立つタイミングでの手指消毒。

室内の消毒については、コロナをはじめ、多くのウイルスは接触感染も経路のひとつなので、こちらも”こまめに”を心がけたい。

「基本は、家族の手が多く触れる場所はそのたびごとに除菌すること。過度に怖がる必要はありませんが、たとえば食事前はまずテーブルをアルコールで除菌してから料理や食器類を並べることを習慣にして」(阿部さん)

「感染防止に最も敏感な対応を求められる『医療機関における院内感染対策マニュアル作成のための手引き(案)〔更新版〕』に沿えば、スイッチ、テーブル、ベッド柵など、手が頻繁に触れる場所は1日1回以上、アルコールでの拭き取りをお勧めしています」(高垣さん)

除菌を持続する成分も知っておきたい。

「部屋を消毒する際、銀イオンを含むアルコール除菌商品を使うと、除菌効果が持続します。菌を取り除くだけでなく、菌を積極的に不活性化する効果も実証されており、使い続けることで除菌効果が増してきます」(阿部さん)

アルコール除菌プレミアム ウイルシャット250ml 900円(フマキラー TEL.0070-788-555)

発酵アルコール、アルカリイオン水、天然抗菌成分の3つの力でウイルスや細菌を除去。

Hydro Agアルコールスプレー60%200ml 1,280 円*編集部調べ(富士フイルム TEL.0570-04-1711)

60%のアルコールに、除菌効果を継続する銀系材料でしっかり除菌できる。

高垣 育

お話を伺ったのは

高垣 育 さん (たかがき・いく)

薬剤師ライター

調剤薬局で薬剤師として勤務する傍ら、薬剤などの専門ライターとして活躍。国際中医専門員。http://pharmacistwriter.com/

阿部洋史

お話を伺ったのは

阿部洋史 さん (あべ・ひろふみ)

富士フイルムメディカルシステム事業部 事業開発グループ長

1992年、同社入社後は研究所、ドイツ駐在などを経て2016年から現職。医療現場や公共施設などでの感染蔓延予防活動に尽力。

『クロワッサン』1034号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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