白髪染めとふつうのカラーリングの違いは何?プロに話を聞きました。
撮影・久々江 満 文・今井 恵
Q 白髪染めとふつうのカラーリングの違いは何?
髪を明るくするファッションカラーでは白髪がイマイチ目立つ。自分は白髪染めを使ったほうがいいのか、ファッションカラーでいいのか。そもそも、そのふたつの違いとは?
「どちらも、染める成分は酸化染料を使い、配合できる成分や量の上限は同じ。その中でも白髪をしっかり染める白髪用、いわゆる白髪染めは、髪を明るくする脱色力より、染毛力が強い製品設計で、白髪をしっかり染めて明るくする力を抑えている商品が多い。一方でファッションカラーは、黒髪を明るく脱色しながら、選んだ色味を髪にプラスするので、髪全体は思った色になりますが、白髪の染毛力は弱いのです」(花王 ヘアケア研究所室長・野尻昌良さん)
さらに市販の白髪染めには、泡タイプ、クリームタイプなどがある。
「サロンで白髪染めをしながら、ホームケアを併用する方も多いですね。根元の白髪が伸びた部分をリタッチするには、やはりピンポイントに塗りやすいクリームタイプが便利」(uka東京ミッドタウン六本木店 ヘアカラーリスト・中田巧樹さん)
もみこんで染める泡タイプは髪全体を染める際に使いやすい。目的にあわせ、使い分けてみよう。
【白髪染めとファッションカラーの処方の違い】
・ 泡タイプ ・
白髪染め初心者、髪全体に白髪がある人におすすめ。泡を髪にもみこんで染めるので、液だれやムラが起きにくい。髪をブロッキングせずとも、根元まで染められるので、鏡で見えない後ろ側などを染めるのにも便利。
・ クリームタイプ ・
染めたい部分をピンポイントで塗りやすいクリームタイプ。一度白髪染めをして、根元が伸びてきた際のリタッチなどに便利。カラーバリエーションも増え、使い切りでなく何度かに分けて使えるものもある。
『クロワッサン』1033号より