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腸の周りの筋肉を鍛えて、ぜん動運動をもっと活発に。

腸を支える腹筋と体幹を鍛えるエクササイズを順天堂大学医学部教授、小林弘幸さんに教わります。

文・吉田真緒 撮影・青木和義 スタイリング・高島聖子 モデル くらさわかずえ

[お尻リフト]

【骨盤を支える骨盤底筋や骨盤内の臓器全般に効く。】

骨盤内の臓器を支えている骨盤底筋を強化するエクササイズ。加齢とともに衰えやすいこの筋肉を放っておくと、骨盤がズレたり、骨盤内で腸も変形してしまいます。

「お尻リフト」で骨盤底筋を鍛え、腸をしっかり支えられるようにしましょう。尿道、膀胱(ぼうこう)も支えられるので、便秘の改善はもちろん、尿漏れや子宮脱の防止にもなります。

おへそからひざまでを一直線に保つのがポイント。腰だけ反らすと腰痛の原因になるので、鏡などで確認しながら行うといいでしょう。

腸の周りの筋肉を鍛えて、ぜん動運動をもっと活発に。

1.仰向けになって足を軽く開き、両ひざを立てる。両腕はまっすぐ横に伸ばし、手のひらは下に向ける。

腸の周りの筋肉を鍛えて、ぜん動運動をもっと活発に。

2.腰を浮かせ、ひざから肩までが一直線になるようにする。10秒キープして腰を下ろす。1~2をゆっくり5回繰り返す。

[腹式呼吸腹筋]

【腸の動きを助けてくれる腹筋を無理せず鍛える。】

腹筋は、腸を支える筋肉のひとつ。衰えると腸が下がりやすくなってしまいます。腹筋を動かすと腸に「腹圧」がかかり、刺激となってぜん動運動が起こります。腹筋には腸の動きをサポートする役割があるのです。トイレで力むときも、腹力がないとうまく便を押し出せません。

この運動では、腹式呼吸を行いながら息を吐くタイミングで顔を上げ、腹筋を鍛えます。汗ばんだり、息が上がったりするのはがんばりすぎ。深い呼吸を保ちながら、無理のない範囲で行いましょう。

腸の周りの筋肉を鍛えて、ぜん動運動をもっと活発に。

1.たたんだタオルや小さいクッションを腰の下に敷いて仰向けに寝る。足を軽く開いてひざを立て、両手を交差させて肩に当てる。

腸の周りの筋肉を鍛えて、ぜん動運動をもっと活発に。

2.おへそをのぞくようにして、床から背中が少し離れるくらいまで上半身を起こし、もとに戻す。呼吸を止めずに、20回繰り返す。

  • 小林弘幸

    監修

    小林弘幸 さん (こばやし・ひろゆき)

    医師

    順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。
    日本初の便秘外来を開設し、著名人のコンディショニング向上などにも関わる。自律神経の権威としても名高い。著書に『自律神経が整う時間コントロール術』(小学館)、『医者が考案した「長生きみそ汁』」(アスコム)など多数。

『Dr.クロワッサン 名医が教える腸ストレッチで、自律神経はよみがえる。」(2019年1月15日発行)より。

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