ぬか漬け名人、植松良枝さんの手軽な「ぬか漬けキット」活用法。
撮影・青木和義 文・知井恵理
ぬか漬けキットを手軽に活用、洋野菜もこだわりなく漬けています。
きゅうりのぬか漬けをこよなく愛する植松良枝さんにとって、ぬか漬けは春先に始まり夏が過ぎたら終わるものだった。ところがある時『菜香や』の白菜のぬか漬けを食べて気分が一変。
「フルーティーな香りで食感もよく、感動のおいしさでした。『菜香や』は無添加漬物専門店なのですが、ぬか床も販売していると聞いて、自分でも漬けてみようと手に入れたんです」
以来、取り寄せたぬか床にありとあらゆる野菜を漬けた。
「新しょうがやコリンキー、すいかの皮まで何でもうまく漬かりましたし、それを洋風に調理してもおいしいとわかり、今では年中ぬか漬けが欠かせません。すぐ漬けられるぬか床は、目安の塩・発酵加減がわかり、最初の味をキープしながらお世話していけばいいので、気楽につきあいやすいですよ」
『菜香や』のぬかを愛用する理由は、 そのまま食べておいしいから。
「ぬかは洗い流すものだと思っていたので、そのまま食べてもいいと聞いたときは衝撃を受けました。甘味があっておいしいんです」と植松さんが絶賛するのは、茨城県の無添加漬物専門店『菜香や』のぬか床。ミルキークイーン品種の生ぬかが使われていて、口に入れるときなこのように甘く豊かな香りが広がる。
「古漬けにしてもえぐみが出ないのがすごいです。ぬか漬けレシピが充実したサイトも見応え充分ですよ」
漬ける前のちょっとした下仕事で、仕上がりの味がぐんとおいしく!
どんな野菜を漬けるときも、「下漬け」を欠かさない。「塩を揉み込んで30分ほど置いておくと、野菜の水分が出てきて漬かりやすくなります。ぬか床が傷みにくくなって、手入れも楽ですよ。野菜によって漬かりやすさが違うので、たくさんの種類を漬けるときは、それぞれの漬かり具合のチェックを忘れずに」
彩り鮮やかな野菜のぬか漬けは洋風のサラダにもアレンジできる。
冷蔵庫で1日漬けると浅く漬かったあっさり風味のぬか漬けが完成。
「ぬかをつけたまま食べてもおいしいです。ぬかそのものに甘みがあり、パルミジャーノ・レッジャーノチーズのような風味とコクも加わります」
また葉野菜と合わせた、ぬか漬けグリーンサラダへのアレンジも。
「オリーブオイルなどを和えれば、前菜にもぴったりなごちそうサラダに。赤ワインとの相性も抜群です」
『クロワッサン』1029号より
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