皮膚科医に聞く、マスクの使い方の基本。
今やマスクは日常生活に欠かせない必需品だが、長時間の着用で思わぬ肌トラブルも。マスクの疑問を皮膚科医の吉木伸子さんに聞いた。
撮影・黒川ひろみ(物) イラストレーション・坂本康子 文・大澤はつ江
マスク着用による肌荒れが増えていると聞く。どう対処したらいいのか悩む人も多いのではないだろうか?
「確かに以前に比べ、マスクをしている口周りなどに吹き出物ができた、肌が荒れたなどの相談が増えています」
マスクによる肌トラブルは大きく4つが考えられる、と吉木伸子さん。
「1.接触性皮膚炎(マスクの材質でかぶれる。摩擦で荒れる)2.吹き出物(紙や布で擦れ、肌に小さな傷がつき、そこが吹き出物に)3.酒さ(赤ら顔のこと。体質により、マスク内部が高温多湿になると酒さが誘発される)4.乾燥(蒸れすぎると角質がふやけ、そのあと乾燥する)。その人の体質もあり、これらのすべてがマスクのせいではないと思いますが……」
とはいえ、やはり肌荒れは気になるところ。日々の対処方法やケアはどうしたらいいのか知りたい。
「マスクとの擦れなどで傷ついた肌は、バリア機能も低下しています。そこに菌を繁殖させないよう、肌は常に清潔に保ち、乾燥を防ぐことです。肌に優しいクレンジング料を使い、保湿美容液でケアすることが重要です」
『クロワッサン』1028号より
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