からだ

「頭痛」「冷え・不眠」「目の疲れ」に有効な耳もみと耳ツボ押し法とは?

原因がわからない不快な症状には耳が関係している、と医師で医学博士の上馬塲和夫さん。不快な症状をなくす方法を教わります。
  • イラストレーション・川野郁代 文・大澤はつ江

耳もみと耳ツボ押しは、深呼吸をしながら行うと効果がアップ。

(マ)マッサージ
(ツボ)ツボ

※耳もみ、耳ツボ押しは心地よいと感じる程度に。

[頭痛]ストレスや首の緊張から起こる頭痛は、こめかみから耳回りを風池までもむ。

頭が締めつけられるような痛みやズキズキと波打つような痛みなど、頭痛の症状は様々だ。原因の多くは精神的なストレスや疲労、同じ姿勢を長時間続けたことによる筋肉の緊張などといわれる。こめかみから風池まで、頭皮に円を描くようにもみほぐし、首の緊張を取ってリラックスさせるといい。

こめかみから風池にかけて、人差し指、中指、薬指の3本で頭皮に円を描くようにもむ。

ストレスを解消するといわれる神門(耳上部からやや下がった付近)を人差し指で押す。

風池を人差し指で押す。頭痛のほか、めまい、眼精疲労、のぼせ、肩こりなどにも効果。

[冷え・不眠]

手足などの末端がいつも冷えているような感覚がある冷え性。血液の流れが悪く毛細血管に温かい血液が届かず、血管が収縮してしまうことが原因といわれる。耳全体を温めることで、交感神経と副交感神経の求心性線維が刺激され、血行がよくなり体が温まる。冷えて寝つけないときも心身共にリラックスし、安眠できる。

耳全体を手の平で包み、こめかみから翳風へと、上下に強くこすらないように注意しながら行う。

不眠には神門を親指と人差し指でつまみ、斜め上方向に引っ張り、聴宮を人差し指で押す。

[目の疲れ]耳の副交感神経の求心性線維を刺激して、目の疲れを解消。

パソコンやスマホなど、日常生活は目を酷使することが多い。目の疲れは頭痛や肩こりの原因にもなる。耳の近くには脳につながる動脈が通っているので、ここを刺激すると血液やリンパ液の循環がよくなる。また、副交感神経の求心性線維を刺激するのでリラックス効果も。体の緊張が取れ、目の機能が改善されるともいわれる。

耳の穴に人指し指を差し込み、穴を広げるように指をくるくると回す。一度、指を抜き、何回か行う。耳たぶを親指と人指し指でもむのも効果的。

上馬塲和夫(うえばば・かずお)さん●医師、医学博士。広島大学医学部卒業。東西医学融合をライフワークにアーユルヴェーダやヨガの実践と研究を行っている。一般財団法人東方医療振興財団理事などを務める。

『クロワッサン』1022号より

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