大人のためのデリケートゾーンのケアQ&A。
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・大山奈歩 構成&文・越川典子
Q.保湿剤は顔用のクリームを使ってもいいのでしょうか?
A.やめましょう。目的が違うので専用のジェルやクリームがおすすめです。
「陰部の経皮吸収率をみると、腕の内側を1とした場合、陰部は42倍もあります(頭皮は、3.5倍、手のひらは0.83倍)。どんな保湿剤でもいいわけではないことがわかりますね。
専用の保湿剤で、ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなどが配合されているものを選んでください。
クリームでもジェルでも乳液でも、剤型は好みのものを。次第に肌にうるおいが戻ってきます。
乾燥を長い間放っておくと、外陰部が弾力を失い、垂れ、排尿のたびに外陰部が濡れ、炎症を起こすこともあります」(喜田さん)
Q.マッサージは、どんな方法ですればよいですか?
A.鼠径部のマッサージから始めます。清潔な状態で行いましょう。
「マッサージは、デリケートゾーンの血行促進にも効果を上げます。とくに、鼠径部(脚のつけ根)は老廃物がたまりやすい場所。湯船に入ってカラダを温めてから、専用のオイルなどでやさしくマッサージします。リンパの流れもよくし、酸素も運ばれ、むくみや黒ずみの改善にもつながります。
ストレスもホルモン分泌に影響しますので、よい香りのするマッサージ剤を選んで、ケアの時間をゆったりリラックスする時間に充てるのもよい方法だと思います。
実は、セックスも血行促進効果があります。膣への血流が増えるので、膣内の組織が保たれ、膣の壁が薄くなるのを防いでくれるのです」(喜田さん)
喜田直江(きだ・なおえ)さん●「なおえビューティークリニック」院長。京都府立医科大学卒業。産婦人科医を経て、形成外科医に。2011年、銀座にて開院。婦人科系の美容手術は日本でも有数の症例数を誇る。
※肌に合わない時、症状がよくならない時は使用をやめ、専門医に診てもらいましょう。
『クロワッサン』1006号より
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