くらし

【和田裕美のお悩み相談】ネガティブな母を陽転させたいです。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は母の性格に悩む娘からの相談です。

<お悩み>
母の性格のことで悩んでいます。
悪い人ではないのですが、生まれついてのネガティブな性格で、良かったことよりも悪かったことばかり思い出す、人の良い面よりも悪い面ばかり目につく、いわば「陽転思考」の真反対。
一人暮らしの老人なので親孝行と思い、2週に一度くらい会いに行きますが、話していると気が滅入ってくるので、「もう少しものごとの良い面を見ようよ」とアドバイスすると、「アドバイス=攻撃」と受け取ってものすごく逆上します。少しでもポジティブな考え方を話すと、「あんたは能天気すぎる。きっと今に酷い目にあう」と呪いのような言葉を投げかけられ、本当にうんざりします。
こんな性格の人に「陽転思考」をすすめるとき、和田さんならどんなアプローチをしますか。当然ですがあんな性格なので友達もおらず、私が突き放すと本当のひとりぼっちになりそうな困った母。なんとか性格を変えてもらえないかと願っています。 (ウズラ/女性、55歳 主婦で子供はもう独立し、主人と二人暮らしです)

和田裕美さんの回答

ウズラさんこんにちは!

ううう……身近な人が
ネガティブだとかなりしんどいですよね。
わたしは無意識に避けてしまうほうなんですが
母親となるとそうともいかないですか?

というのも
まずはウズラさんがやさしいなと思ったんです。
「悪い人ではない」ってことですが
それって話を聞いてくれるとか、
ご飯を作ってくれるとか、
案外やさしい部分もあるとか、
いいところを見て言っているからですよね。
そして、母親に冷たくするなんてという
罪悪感もありませんか?
だから、あまりに会っていて疲れるのなら
距離を置いたらいいのです。
週に2回を1回にするとか
まずは自分を守ることからです。
人にやさしくある前に、自分にやさしくしてください。

ただ、ここで
お母さんのことを放っておけということでなく
これからも付き合いは長くあるので
どうやったら直るかっていうのも課題ですよね。
これは、ご本人が”明るい方向を見たいという気持ち”になる必要があります。
だから、もっと楽しいこと、趣味とか没頭できるものがあるといいんです。
お母さんの考え方を変えるんじゃなくて
彼女が見ている視点を変えていく、ということですね。
たとえばお母さんに趣味を持ってもらって、周りの人に
「うわ~、とても絵がうまかったのね~」と
褒めてもらえたりするとご本人の人生が色づきますよね?

こんなふうに
自分がキラキラできるような機会や場所があったら
人は変われます。

ネガティブな側面しか見ていない人に
アドバイスはまったく効果ないんです。
それもネガティブに受け取るからです。

それにお母さんはご年配ですよね。
人は何かやってみたい気持ちとか
未来への意欲みたいなものが
下がってくるとすべてがつまんなくなるんです。
そして文句を言いたくなる。
これは歳を重ねるすべての人の課題で
だから、明るいニュースが必要なんです。

あとは、かわすこと。

「あんたは能天気すぎる。きっと今に酷い目にあう」とか
 言われたら
「ええ〜〜〜酷い目にあうのか〜〜!!
 こえ〜よ〜。こえ〜よ〜」とヘラヘラします。
そして、
「じゃ、能天気直すために仕事してくるね!
 帰ります〜」と言って退散です(笑)。

とにかく、自分を大事に!!!!

和田裕美(わだひろみ)●作家・営業コンサルタント。京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオや会員サービス「パワースクール」など各種メディアで情報発信中。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界№2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。最新刊は『稼げる技術』(ダイヤモンド社)。
⇒ 公式サイト

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

人気記事ランキング

  • 最新
  • 週間
  • 月間