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強いカラダをつくる、歯と口の健康法。まずは口中老化していないか、チェックシートで自己診断を!

年を重ねれば重ねるほど気になってくるのが、口の中のこと。思いきり大きな口を開いて笑えて、歯茎も舌の乾き具合もなんの不安もない!と言い切れる人は、どれほどいるでしょうか。口臭の原因にもなり、30歳以上の約8割が罹患しているという歯周病は、今や糖尿病をはじめ、動脈硬化や脳梗塞などの重大な病気にまで関係することがわかってきました。また唾液の分泌量の減少、舌の老化は、放置するとQOL低下の原因となり、高齢化社会では重要な問題に。まずは口中老化していないか、チェックシートで自己診断!

文・石飛カノ イラストレーション・川野郁代

加齢の影響を受ける口の中の仕組み
加齢の影響を受ける口の中の仕組み

日本人の成人(30〜64歳)の約8割に見られるという歯周病、唾液の分泌量の減少による口中の常態化した乾き、舌の動きや機能の衰え。いずれも加齢によってリスクが増す口内老化です。

これらの口の老化が全身の不調に繋がることもある、と言うのは銀座並木通りさゆみ矯正歯科デンタルクリニック院長の坂本紗有見さん。
「とくに歯周病は歯茎の中で悪さをする細菌が血管から全身に運ばれることで、心臓病や糖尿病、認知症などの原因になります。逆にそういう病気の人たちが口腔ケアをすると症状が軽減することもあります。ここ数年で、歯周病はさまざまな全身疾患を引き起こすという情報が歯科医から内科医にアナウンスされるようになりました」
唾液が過度に減少してドライマウスにまでなると、唾液という最初の免疫の砦が消失、細菌感染リスクが増す。
「免疫力自体が低下するので、風邪はもとより虫歯や歯周病にもかかりやすくなります。口の中で繁殖した歯周病菌が飲み込まれて腸内環境のバランスを乱すことも」

舌もまた老化する。こちらは将来、嚥下障害に繋がっていくリスクあり。
「私たちは無意識に食べ物を舌で歯の上に置いて噛んでいます。舌がもつれたり、動きが悪くなるとこの動きがしにくくなります。ものを飲み込む瞬間は舌がぐっと上がりますが、それも難しくなる。すると、食生活が柔らかい炭水化物中心になって栄養バランス失調にも繋がります。また、うまく噛めないので唾液が減り、ドライマウスや歯周病になるという悪循環に」

口中老化、侮ると大変なことに!

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