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Vol. 34 “まつ毛貧毛症”という言葉を知っていますか?

私たち女性にとって、少女マンガのような長く魅力的なまつ毛は憧れです。
そして、いかに魅力的な目元を作るかは、年齢を重ねてもメークの最大の関心事ではないでしょうか。“目力”にも影響しますね。

「まつ毛貧毛症(睫毛貧毛症(しょうもうひんもうしょう))」という疾患をご存知でしょうか?
「まつ毛が不足している、あるいは不十分な状態にある」ことを特徴とする疾患のことを言います。
原因は、さまざまあります。

まつ毛エクステンションをくり返すことで起こるまつ毛のキレ毛や抜け毛のよるもの、つけまつ毛をオフするときのまぶたへの刺激、メーク時のビューラーの多用、花粉症などのアレルギーで目をこするなども原因となります。

さらに、加齢によるもの、ストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れによる原因も考えられます。
そして、がんの化学療法(抗がん剤)の副作用で、髪の毛も抜けますが、同時にまゆ毛やまつ毛も抜けてしまいます。
このようなさまざまな原因で起こる、まつ毛不足ですが、これが治療できる専用の薬が医師処方薬として新しく発売になりました。

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グラッシュビスタ®」5. 0ml

外用液剤でこのボトル用に専用のブラシが140本(70日分、1日2本使い切り)ついています。医師の処方薬ですので、おもに美容医療や皮膚科などで処方しています。

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使用方法は、夜、洗顔を済ませたあとで、ブラシを容器から取り出し、グラッシュビスタを1滴落とし、ブラシの毛先に染み込ませます。ブラシをまつ毛の生え際の目頭から目尻方向へ丁寧に塗ります。ブラシは片目を使用するごとに捨てて、新しいものを使います。この薬の使用は1日1回のみ。

自由(自費)診療の薬のため、費用は病院によって異なりますが、5. 0mlのボトル1本(およそ70日分)で、2万円くらいが相場でしょうか?

「まつ毛の美容液」は数多く売られていますが、グラッシュビスタは、美容液ではなく治療薬です。
日本人を対象にした臨床試験を行い、効果と安全性を確認し、厚生労働省が医薬品として日本で初めて承認した「まつ毛貧毛症(睫毛貧毛症)」の治療薬であるところが、美容液とは一線を画しています。厚労省の承認医薬品は、日本では今のところグラッシュビスタだけです。
4か月使用した場合の代表例がこちらです。

使用前

使用前

4か月使用後

4か月使用後

日本人に行った臨床試験の結果を見ると、4か月使用で加齢によるまつ毛貧毛症の人は、約77%に改善が認められています。
また、抗がん剤治療で、まつ毛が抜けてしまった人に対する臨床試験でも、約88%の人に改善が認められました。

乳がんや子宮がんなどの抗がん剤治療で、髪が抜けてしまった人へのウイッグなどと同様、前向きに治療に向かうためにも、働きながら治療する人にとっても、まつ毛は非常に重要です。
髪が抜け、眉もまつ毛も抜けた自分の顔を鏡で見ることは、患者にとってつらいこと。これまではアイメークで、苦労してなんとかしていましたが、治療薬でまつ毛が生えるなら、こんなに嬉しいことはありません。

物足りないと感じるまつ毛の「長さ」「太さ」「濃さ」を全般的に改善するということで、日本に先駆け、米国をはじめとする世界23か国ですでに承認を得た実績データがあります。

類似品や個人輸入などの製品は、安全性の担保がないので、気をつけましょう。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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