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パーソナルトレーナーに聞いた「転ばない! 疲れない! 体幹の作り方」

最近疲れやすくなったけど、歳のせい? それ、「体幹」が衰えているサインかも。体幹は姿勢や運動能力に関わる大事な基盤。これからの日々を軽やかに過ごすため、強くてしなやかな体幹を手に入れましょう。

イラストレーション・イオクサツキ 文・小林百合子

パーソナルトレーナーに聞いた「転ばない! 疲れない! 体幹の作り方」

「体幹」とは胴体部分のこと。骨や筋肉、すべてを含む

体幹とは頭と腕、脚を除いた胴体部分のことで、厳密には肩周りや尻周りも含まれます。人間の体の支柱ともいえる胸椎や腰椎、上半身と下半身の連結を担う骨盤などの重要な骨が含まれ、代表的な筋肉には呼吸するのに欠かせない横隔膜、背骨を支える多裂筋、体幹を安定させる腹横筋、内臓が下に落ちてこないようにキープしたり、姿勢を整えたりする骨盤底筋があります。これらはインナーマッスルと呼ばれますが、それらの外にある表層の筋肉(アウターマッスル)も体幹の一部。内臓も含め胴体を構成するすべての部分が体幹で、それらが連動して正しく動くことによって体の軸が安定し、運動や日常生活のパフォーマンスが向上します。

体幹は人間を支える“幹”。幹が弱い木は簡単に倒れる

読んで字のごとく、体幹とは「体の幹」となる部分です。弱々しい幹の木は強い雨や風に耐えられず倒れてしまいます。人間の体も体幹がしっかりしていないと姿勢が崩れて踏ん張りが利かず、ちょっとしたことで疲れたり、動作が鈍くなったり。病気のリスクも高まります。体幹を鍛えると聞くとアスリート向けと思われがちですが、立つ、座る、歩く、呼吸するといった日常の動きも体幹を中心に支えられています。もし日頃からそれらの動作に違和感を覚えているなら、体幹が弱っているサインかもしれません。つまずきやすい、眠りが浅い、尿もれが気になるなど、加齢に伴って生じる不調の多くは体幹の衰えに起因していることが多いと考えられます。

体幹を整え、鍛える第一歩は日常生活の小さな変化から

体幹を鍛えるのに、ハードな運動が絶対必要なわけではありません。人間は直立二足歩行を始めた時から地球の重力を受けています。地面に立っているだけで体幹に負荷がかかり、トレーニングになっているということです。ではなぜ多くの人の体幹が衰えているのか。それは立ったり歩いたりする時間が少ないうえ、姿勢や呼吸の仕方に問題があるからです。いくら歩いても姿勢が悪いと背骨に正しく力がかかりません。胸が閉じているため横隔膜が開かず、呼吸も浅くなります。それでは体幹が鍛えられるどころか、一層衰えてしまいます。まずは日常的に姿勢を正して立ち、歩き、深い呼吸を意識してみましょう。それだけのことで体幹は変わっていくはずです。

筋力アップだけを目指さない。強さと柔軟性を両立させて

体幹を鍛える=筋トレと考えがちですが、それだけですべての不調を解決できると思うのは誤りです。体幹は姿勢を安定させると同時に、体の動きを支える中枢。筋肉を鍛えることに注力しすぎると筋肉が硬直して可動域が狭くなり、肩こりや腰痛を引き起こしたり、血流やリンパの流れが滞ったりすることもあります。体のパフォーマンスを上げるためには強さとしなやかさを両立しながら体幹をつくっていくことが重要です。人それぞれ体の特徴も不調の種類も異なります。自分の体と向き合い、筋力アップが必要か、ゆるめることが先決か、主体的に考えることが欠かせません。初心者はトレーナーなど専門家に相談しながら実践するのもいいでしょう。

  • 話を聞いたのは

    澤木一貴 さん (さわき・かずたか)

    パーソナルトレーナー

    SAWAKI GYM代表。整形外科で経験を積み、格闘技選手から高齢者まで幅広く指導。著書に『長寿の体幹トレーニング』(大和書房)など。

『クロワッサン』1162号より

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