コリ解消は正しい「歩き方」から──背骨の若々しさを維持でき、疲れにくい体を取り戻す
撮影・中島慶子 スタイリング・白男川清美 ヘア&メイク・遠藤芹菜 モデル・吉川莉那 イラストレーション・イオクサツキ 文・板倉みきこ
歩き方
コリなどの不調改善に、最も簡単で効果的なのが日々の姿勢を正すこと。
「関節や骨に負担のかかる悪い姿勢=楽な姿勢から、日中の歩行を正しい姿勢に変えると、不調は軽減します」(理学療法士・山口正貴さん)
そこで、まずは理学療法的に正しい姿勢をマスターしよう。ただ、いくら正しい姿勢でもずっと同じ姿勢でいると、筋肉疲労が生じる原因になる。
「体はよく動かし、柔軟性を保つことが大事だからです。たとえば、前かがみの姿勢が続いたら、後ろに反る動きをするなど、常に反対の動きを加え、不調をこまめにリセットしましょう」
関節で繋がる、24個の骨(椎骨)からなる背骨。重い頭を支えつつ全身をスムーズに動かすためには、背骨がS字カーブを描くことが重要だ。「猫背や反り腰など普段の姿勢が崩れていると、S字も崩れます。すると姿勢を維持する筋肉は劣化し、背骨の可動域も低下。首や背中、腰に疲労が蓄積するのです」。つまり、背骨がS字カーブを描く基本の立ち方を意識するのが、不調予防のベースだ。その上で、背中を丸めたり腰を反らせるなど、背骨のズレを助長する歩き方も控えたい(下)。「基本の立ち方を意識し、正しい歩き方を日常的に取り入れれば、姿勢を維持する筋肉のトレーニングができ、老化予防も叶います」
【NGな歩き方】
【正しい歩き方】
後ろの足を蹴り出すことで自然に歩幅が広くなり、S字カーブが保たれる
ポイントは、腰から動くイメージを持ち、足を後ろに大きく蹴り出し、後ろの足に長く意識を残すこと。多くの人が間違いやすいのは、肩や胸など上半身の前側から運んでいく歩き方。それでは腰が引けて歩幅が小さくなり、関節の一部分に荷重が集中してしまう。
「振り子の原理と同じで、後ろの蹴り出しを大きくすれば、慣性の力で自然に足が前に出て、歩幅が大きくなり、股関節の可動域も広く使えるのです。このとき、無理に後ろの足を蹴り上げる必要はなく、足裏を見せることを意識する程度で充分。全身の筋肉をダイナミックに使えるようになりますよ」
正しい歩き方を実践する時間を増やしていけば、背骨の若々しさを維持でき、疲れにくい体を取り戻せる。
【合間のリセット】
正しい歩き方でも、長時間歩けば筋肉に負担がかかるし、悪い歩き方が習慣化していた人は、短時間でも疲れてしまう。そこで、合間に疲労解消のリセットポーズを取り入れたい。「背筋を伸ばしたり、反対に思いっきり背中を丸めたり、真逆の動きを取り入れることで、こわばった筋肉がほぐれます」。呼吸を整えながら、ゆっくりポーズを繰り返せばOK。また、正しい歩き方をするとすぐ疲れてしまうなら、脱力した猫背姿勢で歩く時間を間に挟むといい。「個人のレベルに合わせ、負担をかけすぎない範囲で、正しい歩き方をする時間を増やしていきましょう」
『クロワッサン』1159号より
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