“骨スカ予備軍”は要チェック! 骨の健康に欠かせないビタミンDを上手に摂取する工夫
撮影・文 岡のぞみ
ビタミンDって、どういう栄養素?
ビタミンDは“太陽のビタミン”とも呼ばれ、日光を浴びることでも生成される特別な栄養素です。主に植物性食品に多く含まれるD2と、魚や卵など動物性食品に多いD3の2種類があり、いずれも骨を丈夫に保つために欠かせません。しかし近年は、美白志向や紫外線対策、リモートワークなどによる外出機会の減少で、日本人の約98%がビタミンD不足とも言われています。(2023年6月5日東京慈恵医科大学発表資料による)
<ビタミンDの役割>
ビタミンDの最大の役割は、カルシウムの吸収を促進すること。骨を作るために必要なカルシウムを体内に取り込みやすくします。また、古い骨を壊し、新しい骨を作る「骨リモデリング」の調整役としても重要。ビタミンDが不足すると以下のリスクが高まります。
・カルシウムの吸収が悪くなる
・骨を溶かすホルモンの分泌が増える
・筋力低下や転倒リスクが高まる
このように、骨粗鬆症予防にはカルシウムだけでなく、ビタミンDの十分な摂取が欠かせません。
ビタミンⅮは日光を浴びることで体内でも生成されるため、適度な日光浴が推奨されています(※1)。国立環境研究センターのウェブサイトから紫外線量や日光浴時間の目安を確認するページもあります(※2)。
※1 出典:国立環境研究所
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2013/20130830/20130830.html
※2 出典:国立環境研究所
https://db.cger.nies.go.jp/dataset/uv_vitaminD/ja/radiation.html
今日から始める“美骨”対策
骨の健康を保つには、カルシウムとビタミンDを“セット”で摂ることが大切。そこで注目したいのが、日常的に使えるレモン果汁。レモン果汁に含まれる「クエン酸」には、カルシウムを吸収しやすい形に変えるキレート作用(※3)があるため、より効率的に摂取できます。
※3 出典: The Effects of a Calcium-Fortified Lemon Drink on Bone Density and Bone Metabolism in Postmenopausal Women International Medical Journal 2017, Vol. 24, No. 3, pp. 279 – 283
調査では、レモン果汁30ml(レモン1個分)とカルシウム350mgを含む飲料を6か月間摂取したところ、骨密度は3か月後に有意な増加をし、骨吸収マーカー(骨が壊れる速度を示す値)は1か月後から低下する結果が出ています。
1.食事からビタミンDとカルシウムを効率よく摂取
特におすすめなのがサバ+レモン果汁の組み合わせ。サバはビタミンDとカルシウムを豊富に含む優秀な食材です。以下のレシピは、レモンの酸味が魚の臭みを消してくれるので、食欲がない時にもぴったりです。
<骨スカ知らずのおすすめレシピ3選>
・サバの爽やか和風レモンパスタ
・サバとトマトのチーズ焼き
・さばの水煮 レモンおろし和え
2.市販の商品を活用して手軽に取り入れる
「忙しくて料理する時間がない」という方は、市販品を活用するのもおすすめです。
・サバ缶
骨まで柔らかく加工されているため、カルシウム・ビタミンDともに効率よく摂取可能。
・レモン果汁
生のレモンがない場合は、市販のレモン果汁でも効果は十分に期待できます。
【監修】
中山 久德 (なかやま ひさのり)先生
骨粗鬆症学会認定医 そしがや大蔵クリニック 院長
国立山形大学医学部卒業後、東京大学医学部アレルギーリウマチ内科に入局。2012年4月、世田谷区砧にて『そしがや大蔵クリニック』を開院。リウマチ内科医として、関節リウマチ・膠原病・骨粗鬆症の診療に従事。全身疾患の臨床経験を生かし身体の全般についても診察。テレビ、雑誌などでも活躍。
編集部おすすめ!ビタミンDを補えるサプリや機能性アイテム
食事だけで補いきれない場合は、サプリメントや機能性アイテムを上手に使うのも手です。
・Lypo-C Vitamin C+D(リポソーム型サプリメント)
美容や健康を支えるビタミンCと、骨の健康維持に役立つビタミンDを一度に効率よく補える優秀なサプリ。吸収率にこだわったリポソーム技術を採用しています。
・ソーラーD(日焼け止めクリーム)
SPF50+・PA++++と高レベルなUVカットを実現しながら、ビタミンDの生成を妨げない設計。美白ケアとビタミンD対策を両立したい方におすすめです。
骨粗鬆症は、気づかないうちに進行してしまうことの多い疾患です。まずは毎日の生活でビタミンDとカルシウムを上手に取り入れることで、骨の健康を守りましょう。未来の自分のために、今日から小さな一歩を踏み出してみませんか。
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