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実は、いろんな個性があります。卵、ちゃんと選んでいますか?【たまご&カンパニー】

卵は、一人あたり年間300個以上食べるとされる日本の国民食。でも、普段どんな卵を買っているか、意識していない人も多いのでは……。卵を選んで買う楽しさを提案します。

撮影・中島慶子 文・板倉みきこ

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実は、いろんな個性があります。卵、ちゃんと選んでいますか?【たまご&カンパニー】

『イセ食品』と聞いてピンときた人は、相当な卵マニアかも。『森のたまご』を手がけた会社で、2024年に『たまご&カンパニー』として生まれ変わりました。2023年6月に社長となった池田真吾さんは、改めて自社の卵の魅力を深掘り。そこで、日常の食卓をちょっと豊かにしてくれる卵の価値を再確認しました。

「毎日食べていただくために、安心・安全で高品質なものをお届けできるよう、常に進化し続けなければ、という強い思いがあります。鶏が1日1個産んでくれる大切な卵。産卵後、人の手に触れずパッケージされ、管理を徹底。購入していただいた方の手元に感動をお届けできるような生産体制を構築しています。通常卵にはない付加価値を感じていただくため、味や栄養だけでなく、鶏が育つ環境など、背後を含めて大切にしていくのが我が社のポリシーです」

『森のたまご』を使った新商品の開発など、卵のさらなる価値拡大に向け、今後のビジョンも広がっています。

池田さんに卵のことについて詳しくきいてみました。

Q.値段の違いは、何が違うから?

A.こだわりの飼料など、育て方が価格に影響。

“物価の優等生”と称された卵の価格は近年変動。主な原因は、生産コストの6割を占めるとされる飼料の高騰です。ただ、価格の高騰がきっかけになり、これまで高級品だったいわゆる“企画卵”と、ごく普通の卵の値段の差が少なくなり「企画卵を初めて買ってみて、その美味しさに目覚めた」という人も増えてきました。“企画卵”とは、特売などにも登場する“通常卵”と違い、生産者が様々な努力や工夫を加えて生み出したブランド卵です。

「たとえば、我が社には『森のたまご』という企画卵があるんですが、通常の卵に比べ、ビタミンEとDHAを豊富に含んでいます。風味や色ツヤ、コクも追求し、飼料、育て方、衛生管理などにもとことんこだわった、選りすぐりの卵と呼べるもの。今はスーパーでも様々な企画卵が並んでいるので、パッケージに書かれた栄養価や特徴などを読んで、食べ比べを楽しんでみるのもおすすめです」(『たまご&カンパニー』執行役員社長・池田真吾さん)

Q.食べすぎはよくないと聞いたことが……。

A.1日2個食べるのがおすすめです。

栄養価が高い優秀な食品とはいえ、そもそも、1日何個まで食べていいのか。特に大人世代では、たくさん食べるとコレステロールが心配、と思っている人もいるのでは……。最近の研究では、卵の摂取量とコレステロール値の上昇には、直接的な因果関係がないことが分かってきています。ただ、単品での過剰摂取はどんな食材でも避けたいところ。野菜や肉、魚など他の食品とのバランスも考えて取り入れ、美容と健康の維持を心がけましょう。

卵が“完全栄養食”といわれる所以は、ビタミンCや食物繊維以外、私たちの体の健康を維持するために必要な栄養素をほとんど含んでいるから。

「必須アミノ酸のバランスが良く、質の高いたんぱく質を含んでいるのも魅力。最近、大人世代のたんぱく質不足による健康への影響が話題になりますが、1日2個食べれば、不足を補える計算になります。調理が手軽ですし、肉や魚に比べ、食が細い人でも習慣化しやすい食材なのではないでしょうか」

Q.赤い卵と白い卵、どっちが美味しい?

A.味や栄養価には違いがありません。

白い卵より赤い卵のほうが値段が高いことが多く、赤い卵は高級品というイメージを抱きがちだけど……。

「鶏の種類によって、産まれる卵の色が違います。大まかに分けると、白い羽毛で覆われた鶏が白い卵を、赤い(茶色い)羽毛で覆われた鶏が赤い卵を産むのが一般的です。でも、栄養価や味に違いがあるわけではありません。値段の差は、赤い鶏は体が大きい個体が多く、飼料もたっぷり食べるので、その分価格に反映されているからです」

赤いほうが美味しそうに見える、というイメージが日本では強く、高くても赤い卵の人気は定着しているそう。実は、殻の色だけでなく黄身の色の濃さも卵の味とは直接的には無関係。

「黄身の色の濃さは美味しさや新鮮さではなく、飼料などで変わるもの。ただ、色の美しさにこだわるのは日本人らしい食への感性の高さからくるものだと思います。そこで我が社では、オレンジがかった黄身の色を大切に、見た目の美味しさにもこだわっています」

Q.料理するとき、知っているといいことを教えて。

A.卵の状態によって、調理法を変えてみる。

どんな食材とも相性がよい優秀な食材の卵。さらに美味しく食べるため、知っておくといいことは?

「賞味期限内でも、卵白の質は少しずつ変化します。産卵後4、5日までは卵白がプリプリ。黄身の鮮度も高く、弾力があるので卵かけご飯など、生食で楽しむのが一番です。だんだんと卵白がゆるくなってくるので、賞味期限近くは茶碗蒸しやお菓子作りなど、黄身と白身をしっかり混ぜ合わせる調理に向いています。もちろん、日本は生食前提で賞味期限を設定しているので、期限内なら生食を味わえますが、卵白の状態に合わせて、調理法を変えて食を楽しんでみてもいいのではないでしょうか。個人的には、企画卵の黄身の美味しさを実感できるのは、固ゆで調理より半熟調理だとも思います」

また、ビタミンB群など、熱に弱い栄養素は生卵のほうが効率よく摂れるというメリットも。半熟卵は消化がよく、栄養吸収率も上がるので、体調不良時の栄養補給におすすめです。

コクとうまみに定評のある企画卵『森のたまご』を例に、おすすめの調理法を提案してもらった。「『森のたまご』は魚由来のDHAの風味が特徴で、和食との相性がいいんです」(池田さん)。自炊での参考にしてみよう。

(産卵後4、5日)
卵かけご飯、すき焼きなど生で食べるのに最適

(産卵後5〜10日)
卵焼き、ゆで卵、半熟調理などに

(以降賞味期限まで)
茶碗蒸しやお菓子作りに

選ばれる 『森のたまご』ってどんな卵なの?

実は、いろんな個性があります。卵、ちゃんと選んでいますか?【たまご&カンパニー】

1990年の発売開始以来人気の『森のたまご』(発売当時は『杜のたまご』)。DHAとビタミンEが豊富に含まれた企画卵。業界最先端の厳しい自社検査基準を設定。徹底した鮮度管理と長年の研究から生み出されたこだわりの飼料が、その美味しさを支えている。10個入りのほか、4個入り、6個入りも販売。

家具業界やアウトドア用品の会社など、卵とは全く違う市場で手腕を振るってきた池田さん。「経験豊富な社員たちとともに、卵の可能性をもっと高めていくために邁進したい」と抱負を語る。
家具業界やアウトドア用品の会社など、卵とは全く違う市場で手腕を振るってきた池田さん。「経験豊富な社員たちとともに、卵の可能性をもっと高めていくために邁進したい」と抱負を語る。

●問合せ先
たまご&カンパニー

TEL.0120・881・705 
https://www.tandc.inc/

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