「探す」ポーズでものの見方を変える。【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
一方、新たな展開は期待できません。
あえて何かを探しにいくきっかけを作ってみませんか。
撮影・森山祐子 イラストレーション・SHOKO TAKAHASHI 構成&文・越川典子
〈探す〉“新しい視点を見つけるため、カラダで逆転を体感しよう。”
あら、天橋立股のぞき? いえいえ、ちょっと違うのは、このポーズは両足、両手、そして頭と、5つの点で支えている点。安定度が高いんです。
なぜ、わざわざ逆転するのか。
それは、ものの見方が変わり、いつもと違う世界を体感できるから。
イグ・ノーベル賞を受賞した研究者によると、頭を下にすると、全体が遠くに見えるとのこと。姿勢そのものが、ものの見方に大きな影響を与えている可能性があるらしいのです。
鳥の目、魚の目、虫の目、コウモリの目と、人生で4つの目を持て、といわれますね。鳥の目は俯瞰してものを見ること。魚の目は水の流れを読んで、先を見ること。虫の目はものを集中して見ること。コウモリの目は逆さまから見ること。つまり、何ごとも多角的に見よ、という教えなのですね。
たしかに、同じ事象に対しても、どう捉えるかで、選択が変わるし、その先の人生も変わってくる――。でも、日常の中で、なかなか違う視点を持つことは難しい。ルーティンな仕事、顔を合わせるメンバーも同じなら、よく行く場所も、趣味も変わらず同じ。知らず知らずの間に、固定観念にとらわれているのが私たちです。
だからこそ、あえて新しい発見、新しい視点を探す必要があるんです。このポーズは、その手助けになってくれます。
プラサリータ・ パドッタナーサナ
別名、立位の開脚前屈ポーズ。両足を開き、バランスをとります。深呼吸をしながら、足と足をむすぶ線上に、両手を置きます。次に、頭もその線上にのせます。深い呼吸で8秒キープ。1日1回。起き上がる時は、反対の順番でゆっくり起きましょう。
『クロワッサン』1116号より
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