性交痛がつらく楽しめない【「更年期世代の性」よろず相談室】
いつまでするのか、しないのか。揺らぎやすい更年期世代の「性」について、何となく不安を抱えたまま過ごしている人も多いはず。
そんな読者の悩みを通して、ときには真面目に、そして赤裸々に、これからの「性」との向き合い方について考えてみよう。
回答してくれたのは、産婦人科医の宋美玄さん、漫画家の槇村さとるさんです。
そんな読者の悩みを通して、ときには真面目に、そして赤裸々に、これからの「性」との向き合い方について考えてみよう。
回答してくれたのは、産婦人科医の宋美玄さん、漫画家の槇村さとるさんです。
イラストレーション・山口正児 構成&文・オカモトノブコ
(お悩み)性交痛
夫婦生活には満足していたのですが、更年期を過ぎてから膣がヒリヒリするようになりました。最近はひとりで試してもなかなか潤わないし、もう今後は、以前のように性を楽しむことは難しいのでしょうか。(福岡県 パート 59歳)
宋さん こうしたケースには、ホルモン補充療法が本当によく効きます。処方薬では「エストリール膣錠」「ホーリンV」などの膣剤があり、更年期以後の性交痛ほど治療しやすいものはないくらい。
膣がうるうるに潤って、感度も取り戻せます。また市販薬では塗るタイプのエストロゲン製剤があり、局所的に症状を改善したい場合には、一般的なホルモン補充療法との併用もOKです。
個人差は大きいですが、性行為を続ける年齢に上限はありません。必要に応じて取り入れてみてください。
槇村さん 更年期になると、膣が乾いて狭くなることってありますよね。それ自体は自然なことですが、焦って落ち込むより、この段階でできる対処法があるならトライしたほうがいい。
必要なのは、自分の背中を押す力と、ちょっとした勇気。薬に抵抗がある人もいるでしょうが、今は人体のホルモンと同じ構造を持つナチュラルホルモンを使った治療法もあり、生活全般の質を改善したい人にもおすすめできます。
『クロワッサン』1070号より
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