体の芯まで温まる、豆乳がゆ【呼吸器をうるおす健康レシピ】
そこで、体を内側からうるおしてくれる食材を使ったレシピを紹介します。
撮影・岩本慶三 文・山下孝子
体の芯まで温める豆乳を使った絶品中華がゆ。
白い食材である豆乳は植物性たんぱく質だけでなく、女性ホルモンのエストロゲンによく似た働きをする大豆イソフラボン、血液中の余分な脂質を洗い流すサポニン、さらに腸内の善玉菌の好物であるオリゴ糖が豊富に含まれており、健康のために毎日摂りたい食品のひとつです。
このレシピでは鶏がらスープで煮込む中華がゆに混ぜているため、豆乳独特のにおいが苦手な方でも気にせず食べることができます。また、トッピングで味を変えられるので最後まで飽きません。
トッピングの桜えびは直前に軽く炒ってあげると、香ばしさが出てよいアクセントになります。
また香菜(シャンツァイ)は好き嫌いが分かれるハーブですが、体内でビタミンAに変わるカロテンが多く、抗酸化作用も高い食材なので、免疫力アップのためにはおすすめしたいトッピングになります。
豆乳がゆ
【材料】2人分
ごはん …… 茶碗2杯分(150g)
鶏がらスープの素 …… 小さじ1
水 …… 2カップ
豆乳 …… 1カップ
《トッピング》
香菜、桜えび、ザーサイなど …… 好みで適量
【作り方】
1.ごはんはさっと水洗いして包丁で軽く刻む。
2.鍋に1と鶏がらスープの素、水を入れ中火で15分ほど煮る。
3.最後に豆乳を加えて1分ほど煮たら火を止め器に盛り、好みのトッピングをかけて食べる。
漢方の発想でうるおいを与える、白い食材とスパイス。
白い食材
スパイス
毎日の食事によって体の乾燥と冷えを防ぐ。
中国で誕生した薬膳の世界では、季節によって食べるべきものの色が決まっており、乾燥がひどくなる冬に備えて肺や鼻などの呼吸器にうるおいを与えるために、秋は「白い食材」を食べることが推奨されています。肺や鼻がうるおえば、消化器官である大腸の調子も整うと考えられており、腹式呼吸が内臓によい刺激を与え便通を促すため、確かにうなずけます。
このページで紹介している食材のほかには、豆乳、れんこん、白ごま、いか、百合根、さらに意外ですが豚肉などが白い食材です。
日本の夏は湿度が高いものの、熱中症予防のために一日中冷房をつけっぱなしが一般的になり、夏から体の内側と外側の乾燥が始まっている人も少なくありません。冬も暖房をかけるため、秋だけでなく冬の間も意識して白い食材を食べるようにしましょう。
さらに、白い食材に抗酸化作用や新陳代謝を促すスパイスを組み合わせてあげれば、冬の乾燥に対する備えは万全です。
『Dr.クロワッサン 感染症に負けない、カラダをつくる。』(2020年11月30日発行)より。