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風水が考える「欲」との付き合い方。日々実践できる厄落としも取り入れて。

”足るを知る”ことができれば、ストレスに翻弄されない人生を送れるはず!? 風水から、欲との付き合い方を学びます。

イラストレーション・植松しんこ 文・板倉みきこ

【風水】が考える 「欲」とは…

[良い欲、悪い欲があるのではなく、心のバランスの問題。]

自らを取り巻く環境を整えることで、運気を改善していく風水には、自分自身もひとつの環境と捉えて、心身のバランスを整えるという解釈がある。

「森羅万象、すべてのものが陰と陽で成り立っているという考え方が風水のベースです。陰陽太極図がその世界観を表していますが、大事なのは、陰の黒と陽の白、どちらも反対の要素を小さく内包し常に動いているということ。100%陰なもの、陽なものはこの世の中にはないのです。だから、完璧に善や悪もありません」(風水心理カウンセラー・谷口令さん)

【陰陽太極図】白は陽、黒は陰を表す。きっちり半分に分かれるのではなく、互いが共存しバランスを取りながら駆動している様を表現。
【陰陽太極図】白は陽、黒は陰を表す。きっちり半分に分かれるのではなく、互いが共存しバランスを取りながら駆動している様を表現。

日々私たちの心を惑わす欲という感情も、善悪という基準では判断できない。

「欲がすぎると執着となって心が乱れますが、全く欲がないというのも問題。どちらの状態でもバランスを崩し、物事が停滞してしまいます。生きている限り、行きすぎたら戻し、足りない時は足す感覚が求められるのです」

そこで必要となるのは、自分の内面がどれだけ落ち着いているかどうか。

「心地よさの基準、大切なものは人それぞれですが、心が乱れていれば判断は誤りますし、過剰に何かを求めてしまうこともあるでしょう」

私たちの心を乱す、主な原因として谷口さんが考えているのが、周囲のものや人から得る、負の気や穢れだ。

「見たもの、触れたものが自分自身を作っているからです。もちろん不安やイライラは人のせいではなく、自分の中から生まれているのですが、他人のネガティブな感情を受け続けていると、自分に負の気が溜まっていきます。また、雑然として乱れた場所なども負の気を生むもの。負の気が増えるほど苦しみが増し、災いや病をもたらす“厄”になってしまうのです」

そこで、誰にでも日々溜まっていく“厄”を減らす習慣を取り入れ、心身のバランスを整えていきたい。

「自分で変えられることを3原則として提案します。目や耳から入ってくるものを整理し、負の気や厄を生みやすい思考パターンを見直しましょう」

続いて教えてくれたのが、外から受けた厄をこまめに払い落とす方法。

「肩を払う、拍手(かしわで)を打つなど、古来の作法にも深い意味があります。厄を溜めない生活を続けていくと、自然と心が乱れにくくなりますよ」

厄を増やさないための"〜しない"3原則。

(1)乱れたもの、壊れたものをそのままにしない。
乱れたもの、壊れたものを放置しておくと、それらが目に入るたびに負の気が心に溜まって厄となる。気づいたらすぐ整える、修理する、直せないものは処分する、を徹底して。また、もので溢れた部屋は気の流れが循環しにくいので、運気が停滞する原因に。出しっ放しの癖は改め、整理整頓を心がけていこう。

(2)幸せ、不幸せで自分や他人をジャッジしない。
心の浮き沈みを生んでいるのが他者との比較。「あれもない、これもない」と自分に足りない部分を見つけて落ち込んだり、人の不幸を見て安心するのをやめる。そもそも、幸せや不幸は陰陽と同じで、ジャッジできるほど単純なものではない。誰かと比較して喜んだり、卑下するのは無駄だと知り、心の安定に意識を向ける。

(3)余計な雑音を聞かない、発しない。
心を落ち着かせたいなら、静かな時間をとるのが鉄則。不安を煽るようなネガティブなニュースも心を乱す雑音となる。特に、雑音が多すぎるスマホは厄の宝庫。触れない、見ない時間を多めにとって。また、愚痴や悪口も雑音の仲間。他人から聞くのはもちろん、自分が発した言葉からも悪影響を受けてしまうので注意したい。

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