ツレヅレハナコさんの理想が詰まった、台所が主役の家。ひとり暮らしの一戸建てで実現。
「好きなものを妥協したくない」の思いから、家を建てた編集者のツレヅレハナコさん。愛するものに囲まれた新居を訪ねました。
撮影・津留崎徹花 文・高田真莉絵
機能とデザイン性を兼備し、 隅から隅まで理想を追求。
土地を購入して一から新居を建てた、編集者のツレヅレハナコさん。意外にも当初は家を建てるつもりはなく、中古マンションを探していたというが、
「好きなもの、欲しいものがはっきりしているので、マンションだとなかなか理想の物件に出合えなかったんです。でも、家に妥協をしたくなかったので、マンションを買うという発想を転換して家を建てることにしました」
料理好きのツレヅレさんが家を建てる際に最優先したのは、なんといってもキッチン。クローズドタイプで、横から光が差し込むことが必須条件に。
「前に暮らしていたマンションで一番気に入っていたのが、コンロに差し込む光だったんです。その点は新居でも踏襲したいと考えていたので、建築家さんに『キッチンにサイド光が入るようにしてほしい』と、最初にお願いしました。そのかいあって、家の中でここが一番好きな場所に。特に朝の光がとてもきれいで、料理をするたびに『家を建ててよかったなぁ』と、幸せな気分に浸っています」
もちろんキッチンはフルオーダー。何度も動線を想像して、8回も設計し直したという、まさに理想の空間だ。
「ステンレスの加工技術に定評のある厨房機器メーカー『タニコー』に特注。魚がさばきやすいよう、シンクは一般家庭には珍しいかなり大きなものを選び、二槽式にしました」
吊り戸棚は、作り付け。棚の素材はステンレスで揃えず木を採用、キッチンの雰囲気をやわらかい印象に。床は、汚れがつきにくく、掃除がしやすい60センチ角のタイルをチョイス。
「大きなタイルを選ぶことで、目地の掃除がうんと楽になりました」
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