「ビジンサマレシピ」で作る保存食のレシピ、ロースト野菜のピクルスソース。
レシピ提供:中村恭子
私の暮らす信州 蓼科の近くに糸萱という区域があります。この区域には今も「ムロ」という冬季の食料を保存する農家の保管庫があります。その昔、各家々では秋の取り入れが終わる頃になると家の前のムロに白菜、大根、芋、ごぼう、人参などを入れ冬に備えたそうです。
もっともシンプルな保存食は作物をそのままの状態で保管することですが、それだけでなくお漬物、干し野菜にするなどして一年を通して食べ繋ぐ知恵が今も残されているのです。
http://www.venusnet-chino.jp/video/gourmet/auvo5k0000000o24.html
手軽な保存食レシピ第1弾ピクルスの作り方とその活用法をお伝えしていきます。
レシピ発案の元となったのは、我が家が家族の食事会等で利用させていただいているホテルハイジ フランス料理店のシェフ上原さんからでした。
上原シェフは素材をとても重視していらっしゃる方で生産者さんとの関わりをとても大切にされているだけでなく自らも畑に赴き収穫していらっしゃいます。
お料理はオリジナルの発想でバターを極力使わない繊細で奥深いソースの数々が素晴らしく、素材の引き出し方を熟知しているからこその味わいです。機会があればぜひ訪れて味わってみてください。
https://www.hotelheidi.co.jp/(現在ホテルハイジは改装中で全館休業中です)
そんな上原シェフから、家庭で作っておくと便利な保存食として「ピクルス」をお勧めいただきました。
今回は、先月ご紹介した紫玉ねぎのピクルスをアレンジしたレシピをお伝えします。
※ピクルスは酢、塩、甘味などの種類やバランスを変えることでお好みに仕上げていきます。長く保存する場合には酸度を上げて作ると良いでしょう。
店舗情報:
ホテルハイジ「レストランクララ」
〒391-0301 長野県茅野市蓼科高原1-1(茅野市北山4035-1820)
Tel.0266-67-2001
ロースト野菜のピクルスソース
続いては紫玉ねぎのピクルスと甘酒、豆乳でパステルピンクのソースを作り、ピクルス自体も焼いていただきます。ピクルスは焼くことで酸味が和らぎ甘みが増します。
とても美しい色味のソースなので、お皿選びから盛り付けまで絵を描くように楽しんで作ってみてくださいね。スティックサラダや蒸し野菜にもどうぞ。
【〈材料〉1食分あたり(作りやすい分量でお作りください)】
紫玉ねぎ 10g
甘酒 小さじ2
豆乳 小さじ2
紫玉ねぎのピクルス、大根、さつまいも、蓮根、しいたけ、などお好みの野菜にオリーブオイルと塩少々(分量外)をまぶしてオーブンで焼く。
仕上げ:黒胡椒、岩塩、オリーブオイル 適宜
【作り方】
●「ビジンサマレシピ」について
信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山にはビジンサマという神様が住んでいて「ビジンサマが山を通る日、人は山仕事を休む」という言い伝えが残されています。「休む」ことは、美しく健やかな体づくりに必要なこと。ビジンサマの語源はもしかしたら「美人様」なのかもしれません。
蓼科塾では「休む」神様ビジンサマにちなみ、ビジンサマのお膝元である信州から「休む」ためにふさわしい体に優しい食材を使い卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を提案しています。
信州といえば、麹を使った味噌や甘酒などの発酵食品や、蕎麦、キビ、アワなどの雑穀、山野草にきのこ、リンゴや杏、ぶどうなどのフルーツ、寒天や高野豆腐などの乾物類などなど、美味しくて体に良い食材の宝庫。中には美容・健康効果の高い食用ほおずきといった、あまり流通していない食材もあり、入手方法から調理方法までお伝えしていきます。
「ビジンサマレシピ」で美しく健やかな体づくり、してみませんか?
中村恭子●一般社団法人蓼科塾代表/地産地消料理研究家/健康管理士。 2011年東京都より長野県茅野市に移住し信州の地産地消に根ざした「ビジンサマレシピ」の開発を手がけている。
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