新年から始めよう!
肩こり、消化不良に効果的な「指ヨガ」vol.2
移動のドライブや新幹線などで肩こり、おせちの食べ過ぎで消化不良…。新年におすすめしたいのは、場所や時間を選ばず、気軽にできる部分ヨガ。さっそく試してみてください。
「まず、自分の手を揉んだり指を反らせてみてください。若いときと比べて固いと感じたら要注意。脳や全身が凝り固まって、老化しているサインかもしれません」
約20年前に龍村ヨガ研究所を開いた龍村修さんは、全国で講演などをしながら、体のヨガに加え、指ヨガや耳ヨガといった簡単でユニークな健康法を世に広めています。
「東洋医学で『部分即全体』というのがありますが、これは手や耳などの部分が全身の縮図であるという考え方。手を刺激することで体の不調を改善するのが指ヨガです。手の真ん中がへそ、中指が背骨に相応すると考えてください。また、手指の運動が認知症予防につながると言われるように、手は脳とも深く関係します。手指の気の流れが良くなると、セロトニンやオキシトシンなどのホルモンが分泌され、脳もリラックスします」
いつでもどこでもできるという利点に加え、龍村さんが指ヨガ薦める理由は、長年の経験のなかでその効果を実感したことにあります。
「脳疾患の影響で全身のこわばりや不眠症に悩む生徒さんにヨガを教えた際、手揉みや指回しを合わせて実践したところ、症状が改善されたことが指ヨガを始めるきっかけでした。その後も指ヨガで体が柔軟になった、精神が安定したなどの声を数多くいただきました」
中指回しや手全体の揉みほぐしなどウォームアップはこちらから。
https://croissant-online.jp/?p=40640&preview=true
疲れたときや就寝前には特におすすめだ。手指から全身をリラックスさせ、心と体を元気にしましょう。

始める前に、お湯につけたり両手をこすり合わせたりして血行を良くしておこう。
[首こり]
中指の真ん中あたりを刺激して、
首の血流と気の流れを良くする。

首にあたるのは中指の第一関節から第二関節にかけての部分。それぞれの関節をつまみ、左右に10回ずつ回す。

中指の第一関節と第二関節の間を往復するように、揉んだりこすったりしながら刺激する。痛い部分を重点的に。
[肩こり]
人差し指側か薬指側か。どちらが
痛いかで肩こりの左右差もわかる

右肩にあたるのは中指のつけ根の人差し指側、左肩にあたるのは中指のつけ根の薬指側。この部分を揉む。

人差し指の先をつまんで3回反らせ、その後、根元からゆっくり左右に10回ずつ回す。薬指も同様に。
[免疫低下]
体の根幹である背骨を刺激することで
自律神経を整えて、免疫力をアップさせる。

免疫力を上げるには、背骨を刺激し自律神経を整えることが大切。中指の両側を挟んでつけ根から先端をさする。

引き続き背骨=中指を刺激するため、中指を手のひらの中に折り込むように曲げ、次は反対に甲側に反らせる。
[便秘・消化不良]
手のひらの真ん中がへそ。「の」の字を描く
よ うに手のひら全体を順に揉んでいく。

胃や腸にあたるのは手のひら全体。まずは、へそに相応するど真ん中をしっかり強めに指圧する。

中央を1として、その回りを9分割し、時計回りに2から9まで順に指圧する。右手の場合も同じく時計回りで。
◎龍村 修さん●ヨガ指導者・沖正弘氏に師事した後、龍村ヨガ研究所を開設。著書に『指ヨガ健康法』(日貿出版社)。
『クロワッサン』914号(2015年12月10日)号より
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