贈りもののときに気をつけたい、基本的なマナーとルール。
撮影・黒川ひろみ イラストレーション・いぬんこ 文・小沢緑子
【発送時】カードや一筆箋にひと言書いて同梱。熨斗紙に直接書くのもいい。
贈りものを発送することも多いこの頃。
「時間があれば、あらかじめ手紙で『いつお送りしました』とお知らせするのが一番よいのですが、最近は配送が早くてすぐ到着してしまうことも。メールで『こういうものをお送りしました。ご笑納ください』とお知らせしてもいいと思います」
電話は相手を呼び出すことになり、失礼にあたるので避ける。
「ただ、生ものや冷凍品を送りたいとき、電話をして相手の都合を聞くのはかまわないですよ」
カードや一筆箋にひと言書いて、店で品物に同梱してもらう手もある。
「既婚の男性に送る場合は、相手の家族の目に留まってもいいように封書ではなくハガキを使って。その際、『ハガキにて失礼いたします』とひと言添えれば失礼になりません。カードや一筆箋はすぐに使えるように、気に入ったものを揃えておくと便利です」
また、贈りものは日本式なら熨斗紙をかけるのが基本だが、熨斗の表書き(中央上部)に筆ペンで、「感謝を込めて」「いつもありがとうございます」「ほんの気持ちです」などと自分で書き込んでしまうのもいい方法。
「もともと熨斗紙は、たとえば菓子5個など、品名と個数を書く目録の役割を果たしていましたが、しだいに『御祝』『ご挨拶』などと贈る目的を書くように。フォーマルな贈りものでなければ、贈る目的を自分の言葉でわかりやすく表現してもいいと思います」
熨斗紙の下部には、自分のフルネームを入れるのが基本。
「目上の親しい間柄の女性に贈る場合は、フルネームでなく名前だけにすると奥ゆかしく謙虚な印象になります。姓のみを書くのは避けましょう。尊大な印象を与えます」
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