2016年に東京都美術館で開催された「生誕300年記念 若冲展」。最長4時間待ち、45万人が来場したことで、社会現象にもなった展覧会。記憶に残っている人も多いのでは?
伊藤若冲だけでなく、岩佐又兵衛、狩野山雪など、江戸絵画ブームの今。その火付け役といわれている書籍がある。 美術史家・辻惟雄(つじのぶお)氏が1970年に著した『奇想の系譜』。当時無名であったが個性的な江戸時代の画家を取り上げ、日本美術の研究者ならびに現代美術作家たちに多大なる影響を与えた書籍である。半世紀以上読み継がれ、江戸絵画の研究を深め、江戸絵画のバイブル的存在ともいえる書籍である。
2019年2月9日(土)〜2019年4月7日(日)まで、東京都美術館で開催される『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』は、『奇想の系譜』で取り上げられた6名の画家、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳の他に白隠慧鶴、鈴木其一の作品を加え計8名の画家の作品を展示。2016年の若冲展以上の注目を集める展覧会だ。