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母との同居で夫と家庭内別居に……。【専門家がアドバイスする夫婦の悩み相談】

「離婚したい」「自立して卒婚」「夫のこんなところが嫌」……。読者の悩みに医師の石蔵文信さんと臨床心理士の信田さよ子さんが答えます。

撮影・森山祐子(信田さん) 文・後藤真子

母との同居で夫と家庭内別居に……。(42歳)

私の母と同居をしたことから、夫と家庭内別居状態になりました。現在は夫が母屋の横の物置小屋で生活、寝る時だけ母屋で寝ています。家計の中から別に夫に食事代を渡しており、今は口をきくことも目を合わすこともありません。きっかけは母との同居ですが、要因はその前からあったと思います。大学生と高校生の子どもがあり、経済的な面というよりも子どもたちの将来のために辛抱して婚姻関係を保っているという状態です。
夫がこの状態をどう思っているかはわかりません。私としては、夫が定年退職する時、あるいは下の子が大学入学のタイミングで離婚したいと思っています。

石蔵さんのアドバイス

この相談者は、言い方は悪いかもしれませんが夫より母を選んだわけですね。もしかしたら、夫が心から賛成しているわけではないのに同居を始めてしまったのかもしれません。それに母親との間に葛藤はないのでしょうか? 大抵は葛藤があるんです。同居したものの、あまりに母が横暴で自分勝手で夫に申し訳ないと、結果的に夫との生活を取って母には出て行ってもらうというケースがとても多い。この人は、離婚するという決断をしているのだからとやかく言わなくてもいいのかもしれないけど、夫とコミュニケーション不足なのでは、と気になります。一度、母親のいないところで、夫婦ふたりでじっくり話し合うことはできませんか? それは無理、という場合は、離婚でいいでしょう。

信田さんのアドバイス

今の状態は家庭内別居としては最高じゃないですか? 相談者は離婚の決意が固いようですから、一度夫の意思を確認し、OKということならなるべく早く離婚したらいいと思います。

石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)● 大阪大学人間科学研究科 未来共創センター 招へい教授。循環器専門医。心療内科医。定年後男性の生活自立を目的とした料理教室を開催。著書に『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか』(幻冬舎新書)ほか。
石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)● 大阪大学人間科学研究科 未来共創センター 招へい教授。循環器専門医。心療内科医。定年後男性の生活自立を目的とした料理教室を開催。著書に『なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか』(幻冬舎新書)ほか。
信田さよ子(のぶた・さよこ)● 臨床心理士。’95年、原宿カウンセリングセンターを設立。依存症、DV、アダルトチルドレンなどの問題に取り組んでいる。著書に『家族収容所―愛がなくても妻を続けるために』(河出書房新社)ほか。
信田さよ子(のぶた・さよこ)● 臨床心理士。’95年、原宿カウンセリングセンターを設立。依存症、DV、アダルトチルドレンなどの問題に取り組んでいる。著書に『家族収容所―愛がなくても妻を続けるために』(河出書房新社)ほか。

『クロワッサン』964号より

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