くらし

情報化社会研究者が解説! SNSが危ないのはこんな理由!!

有効かつ確実な解決策がないのがSNSトラブル。個人情報と肖像権侵害に気をつけるのが肝心です。
  • 撮影・西邑泰和、松本幸子 イラストレーション・内田尚子 執筆 回遊舎・(酒井富士子・番場由紀江・尾崎寿子)、 鈴木弥生

社会情報学者の佐藤教授は「相談窓口があっても、なかなか出口に辿り着けないのがSNSトラブル」と語る。トラブルを起こし、それが拡散され、まとめサイトなどに転載されてしまうと、そのトラブルの痕跡は半永久的にネット上に残り続ける。これをデジタルタトゥーといい、何か似たようなことが起きるとすぐに掘り返されてしまう。一般人が被害者にも加害者にもなり得るのがSNSトラブルなのだ。

SNSトラブルの種類

自爆型
誤送信、誤投稿。仲間内の悪ふざけ写真の投稿、自撮り写真の投稿なども発端となる。

犯罪被害型
詐欺サイトへの誘導URLをクリック、有名人のなりすましに騙される、アカウントを乗っ取られる。

モラル違反型
人物写真の無断投稿、無断タグ付け。誹謗中傷、悪口・陰口、プライバシー侵害、個人情報の投稿など。

トラブルを起こさないための心得

1.人物写真を投稿しない、自撮り写真でも背後の人に注意。

2.自分の私生活の情報も、他人の私生活の情報も投稿しない。

3.個人的なやり取りにはメールや電話を使う。

4.SNSメッセージに掲載されたリンクを安易にクリックしない。

5.LINEに登録するときは「友だち自動追加」・「友だちへの追加を許可」をオフに設定、本当の友人としか繋がらない。

武蔵野大学教授 佐藤佳弘さん

㈱情報文化総合研究所 代表。各大学講師、各自治体の情報政策や人権侵害対策アドバイザーを務める。近著は『脱スマホのトラブル』(武蔵野大学出版会)。

クロワッサン特別編集 身内がトラブルに遭ったときの手続き』
— マガジンハウス 編
定価:880円 (税込)

本書では法テラスのデータを元に、特に40代?60代の女性の相談が多かったにトラブル実例を紹介。
それをケーススタディとして、法律的に適切な対処法をレクチャーしていきます。
まさに「困ったときの法頼み」。一家に一冊必携です。

監修:
田中晴雄(たなか はるお)さん/弁護士
早稲田大学法学部卒。昭和62年に弁護士登録。平成10年に田中晴雄法律事務所を開設し、代表を務める。平成16年日本弁護士連合会事務次長に就任。平成25年~29年9月まで日本司法支援センター常務理事。相続、交通事故、離婚、債務整理、不動産トラブル、企業法務などの案件に取り組んでいる。

太田晃弘(おおた あきひろ)さん/弁護士
平成16年に弁護士登録。平成18年に法テラスのスタッフ弁護士となり、岐阜県へ赴任。司法過疎地での弁護士業務に取り組む。平成22年から東京パブリック法律事務所で司法アクセスが困難な高齢者・障がい者の案件に取り組む。平成24年に法テラス東京法律事務所に所属。社会福祉士・精神保健福祉士。

編集協力:日本司法支援センター(法テラス)、独立行政法人国民生活センター、 新宿区福祉部高齢者支援課(新宿区役所高齢者総合相談センター)、 悪質商法評論家 多田文明、武蔵野大学教授 佐藤佳弘

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