物の用途と使う場を一致させれば、生活動線が整い、散らからない。
あらゆるものを「使う場所に置く」という発想で、無駄のない動線に沿った収納ができます。まずは毎日の行動を振り返ることから。
撮影・岩本慶三 文・黒澤 彩 イラストレーション・安ケ平正哉
収納場所を決めたにもかかわらず、物を定位置にしまわず、つい、その辺に「ちょい置き」してしまう。それは片づけ下手というより、収納の仕組みそのものに問題があるのかも?
「自分や家族の行動パターンと物の居場所がマッチしていないと、出し入れがストレスになってしまいます」
こう指摘するのは、ライフオーガナイザーの宇高有香さん。あらゆる収納法を試しては挫折したこともあったが、家を新築する際にコンサルティングを受けて無理のない収納を考え抜いた経験から、自らも資格を取得して現在の仕事に就いた。
そんな宇高さん宅の延べ床面積は94㎡。上の図のように半地下に玄関があり、1階がLDK、中2階がワークスペース、2階が寝室というスキップフロア構造になっている(図では省略しているが、2階寝室の奥には洗面所と浴室、子ども部屋がある)。こうした間取りのため、物の場所が生活の流れと一致していないと、階段を何度も上り下りすることになってしまうのだ。
「リビング隣の畳スペースの収納棚を活用することで、生活動線がスムーズになるようにしました。家族全員が出かける直前と帰ってきた直後に通るところなので、上着、よく使うバッグ、ハンカチなどをしまってあります」
[外出・帰宅]出がけと帰ってすぐに必要なものはすべて玄関近くに収納。
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