【リフォームのヒント】箱型の賃貸ワンルームは、家具を使って自分らしく棲み分ける。
撮影・徳永 彩(kiki) 文・板倉ミキコ
簡単で取り入れやすい、家具を使ったスペースづくり。
真っ白な箱状態だった部屋の印象を変えたのが、床に敷き詰めたサイザル麻のタイルカーペット。もともとの黒っぽいフローリングシートから一転、ナチュラルで居心地のよい空間になった。玄関前やキッチンまで、床一面に同じタイルカーペットを敷いたことで、実際より広く感じる効果も生まれた。
「無垢の家具との相性もいいので、自然素材のものを選びました」
パーテーション代わりの棚をバランス良く配して。
キッチンを隠すL字に配置した棚。高い棚の棚板は、角を落として丸く仕上げてある。また、本棚である低い棚は、縁が立ち上がっている、A4が入るなど、用途に合わせて丁寧に作られている。
パーテーションの棚は目隠しになりつつ、会話のきっかけにもなるバランスで。
パーテーションとして使っている棚は、背の高いほうは「杉工場」の〈K&K〉シリーズのもの。もう一つは既存の棚の素材を変えたセミオーダー。
「あまり奥行きや高さがあると圧迫感が出るので、適度な幅、高さを考えてオーダーしました」
L字に並べた高さの違う棚は、キッチンを仕切りながらも、大橋さんが確かな目で選んだ器や籠などを置く、見せる収納の一面も持つ。
「さりげない目隠しになりつつ、でも会話のきっかけにもなるような。そんなバランスを考えています」
収納スペースにかかっているウッドブラインドは、先住者である知人の置き土産。使い勝手とデザインがいいので、そのまま使うことにした。
部屋を狭く感じさせないよう、玄関の床も明るく変えて。
キッチンから見た玄関。玄関の床が暗かったので真っ白に塗り替え、明るい印象に変わった。玄関スペースが広いのもこの部屋ならではの特徴。下駄箱の上に花などを活け、来客をもてなす場所に。
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