鮭とともに生きる町・村上を訪ねる。きらきら羽越観光圏の旅<3>
文・斎藤理子
町おこしに一役買っているラーメン。
バラエティ豊かなのが特徴です。
村上は鮭の町ですが、実は知る人ぞ知るラーメンの町でもあります。たとえば博多ラーメンといえば豚骨スーブにストレート麺、トッピングには紅生姜やキクラゲといったベースがあり、これはどの店にも共通です。でも、村上のラーメンは “村上ラーメン” としての共通項は何もないのが面白いところ。醤油、味噌、塩、豚骨、鶏ガラ、魚介など、店によって内容はバラバラ。ただただみんなラーメンが好きで、ラーメン店の数が非常に多くどの店もクオリティが高いのが特徴です。
地元民イチ押しは、「にぼしまじん」。村上プラザというショッピングモールのフードコートにありますが、フードコート内とは思えない驚きの美味しさです。名前の通り、煮干しにこだわり抜いて作ったコクのあるスープにコシのある縮れ中細麺がよく絡み、あっという間に完食。“まじんしょうゆ” 770円ほか、塩や辛みそもあります。
ここにしかないユニークなラーメンを食べたいなら「玉寿し食堂」へ。「玉寿し」という名前ながらなぜかお寿司はなく、ラーメン、うどん、飯類が各種そろっている食堂です。ここの名物が“天ぷらラーメン”(700円)。なんだかミスマッチなイメージですが、食べて見るとあっさりした醤油スープに天ぷらの衣が徐々に溶けて、いい感じにコクがプラスされていきます、味わいがどんどん変わっていくのも面白い独特なラーメンは、村上でしか体験できない味です。
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