赤字体質を解消。簡単にできる“先取り貯蓄法”とは?
今後、ますます厳しくなると予想される暮らし。節約しなくては、と思っていても、なかなか出費は減りません。
このあたりで将来の暮らしを考えた家計の見直しをする必要がありそうです。今回は家計再生コンサルタント・ファイナンシャルプランナーの横山光昭さんに家計改善の方法を教えてもらいました。
先取り貯金はどの家庭もできる簡単で、効果が出る貯蓄方法。
「毎月の総収入から、一定の金額を先取りし、残った金額を『食費』『水道光熱費』『教育費』など項目を書いた封筒に予算分け、その中で1ヵ月のやりくりをする。赤字になる袋が出たら、その原因を解明し、先取りしておいたお金で補充。慣れたら貯金をしましょう」
これを繰り返すうちに、何にお金を使いすぎているのかが分かり、ムダな出費をコントロールできるように。
「先取りする金額は5,000円でもいいんです。1年たてば6万円の貯金ができる。最初から多く先取りすると、赤字ばかりで、モチベーションが下がりますので、できる金額するのがスタートするのがいいと思います」
支払ったお金を“見える化”し、ムダな浪費をチェク。

赤字家計の改善はお金の“見える化”。
「お金に対して執着心がなく、絶対に生活には困らないという自信がネックです。家計を改善するには、現状の把握から行ってください」
その方法とは、買い物をしたらレシートは必ずもらい、その日のうちに色分け。これを最低1週間行い、繰り返すというもの。
「支出の内容を“見える化”するのです。3色のマーカーを用意し、レシートに色を付けるだけ。その分類は『消費』『浪費』『投資』の3つ。『消費』は生活するのに必要なもの。『浪費』は生活に必要ないものです。
セールで安かったからと、つい買ってしまった洋服やバッグ、お酒やコーヒーなども人によっては『浪費』です。『投資』は将来の自分にとって有効になるもの。本を買う、習い事をするなどは自分への投資です」
その色分けしたレシートをノートに分類項目で貼っておき、週末にどの色が多いかを確認をする。これだけで何に使ったかが見え、削減すべき『浪費』が認識できます。同じ色でもレシート内容を見て、さらに分析。例えば『消費』で食材ばかりが目立つなら、次の週は食材の買い方に気を付けるなど、かたよった部分を削減対象にします。
「この繰り返しで赤字は解消しますよ」

横山光昭さん。現在に8000件以上の家計の再生実績を持つ。著書に『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンテワン)ほか。
『クロワッサン』893号(2015年1月25日号)より
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