旬の食材を堪能し、いのちの循環を学ぶ――農・食・アートの複合施設「クルックフィールズ」で癒される体験を
撮影・取材・文 妹尾龍都
いのちの循環を五感で再認識できるファームツアー
2025年7月5日(土)より始まる「Gastronomic Journey ー 畑からはじまるひと皿」は、農・食・アートを軸に構成された複合施設「クルックフィールズ」で参加できる日帰りファームツアーです。緑豊かな東京ドーム約6個分の敷地をスタッフの案内でめぐり、自然の“循環”を体と心で学びます。
“田舎”の香りがする農場、旬の野菜が育つ畑、蓮の花が咲くビオトープ、蝶が飛び交うエディブルガーデン。野鳥の声に耳をすましたり、季節の植物を観察したり、木の実や食用花を食べてみたり。五感すべてで自然の営みを再認識できるツアーです。
ご褒美は旬を感じる収穫体験と畑でのひと皿
ファームツアーの最後には、クルックフィールズ内のレストラン「prerus(ペルース)」で振る舞われるランチコースの初めの一品、ミニトマトとリコッタのオープンサンドが待っていました。ツアー参加者はハーブや食用花を摘み、それらを使ってオープンサンドをデコレーションできます。思い思いに飾り付けしたひと皿は、鮮やかな見た目に心が躍るだけでなく、参加者同士の会話のきっかけにも。ほんのり甘いハーブアイスティーと一緒にいただきます。
目にも口にもおいしい贅沢ランチコースに舌つづみ
ファームツアーのあとは、「ペルース」に移動して、ランチコースの続きをいただきます。
料理にはクルックフィールズで収穫した野菜をはじめ、近隣の森で捕獲されたジビエや千葉の漁港で水揚げされた魚など地元の食材が使用されています。時には農園のスタッフから旬の木の実や食用花が持ち込まれ、その場でメニューをアレンジすることもあるのだとか。
日によって変わる特別なひと皿との出合いは、まさしく一期一会。食べる前から胸がときめく、贅沢なランチタイムを満喫できます。
看板メニュー「白い宝石」は水牛モッツァレッラのカプレーゼ。モッツァレッラの原料は、「クルックフィールズ」で飼育している水牛のミルクです。搾乳した日に加工したものをそのままランチに。モッツァレッラは今にも弾けそうなほど弾力があり、舌触りはつるりとしています。初めは箸で掴み、贅沢にかぶりついて。
ミルクの爽やかな甘みを堪能したら、バジルオイルを垂らしたフレッシュトマト100%のエキスとのマリアージュを楽しみましょう。フルーティーな酸味とコクがチーズの風味を引き立て、より一層口の中が幸せに!
「クルックフィールズ」のサステナブルな場づくり
クルックフィールズが力を入れているのは、エネルギーや水、土の循環の仕組みを整えること。ソーラーパネルで発電し、微生物や植物の力を借りたバイオジオフィルターで排水を浄化します。ごみや生き物の排泄物も堆肥として使っているのだそう。
本を読んだりアートに触れたり楽しみ方はさまざま
2019年にオープンした「クルックフィールズ」の総合プロデュースを務めるのは、音楽プロデューサーの小林武史さん。場内には小林さんが作曲した環境音楽が流れており、自然の音とのハーモニーに癒されます。その他、各業界のプロフェッショナルがディレクションに携わっており、有機農業の畑、酪農場、養鶏場、に加え、ホテルや図書館も。自然と一体をなすアート作品もいたるところに点在しています。自然の循環を肌で実感したら、建築や場のデザインにも注目してみてください。
人気フィナンシェの化粧箱が皆川さんテイストに!
ツアーやランチを楽しんだら、お待ちかねのお買い物タイム! そこで必ずチェックしてほしいのが、「クルックフィールズ」にある焼菓子店「CHIFFON(シフォン)」のフィナンシェです。
というのも今回、フィナンシェのパッケージが皆川明さん創設のファッションブランド「ミナ ペルホネン」によって一新し、特別感がさらに高まったのです。使い捨てではなく、暮らしに馴染み日常の中で繰り返し使ってほしい。そんな想いが込められた化粧箱入りのフィナンシェは、お土産として申し分ない出来栄え。皆川さんの手書きロゴ「financier」が、とにかくかわいい!
もちろん、その味わいもスペシャル。クルックフィールズの平飼い鶏の卵やバターを使用した至極シンプルなレシピで、ふっくらと手焼きされたフィナンシェはしっとりと柔らか。バニラビーンズなどの香料は使用しておらず、一口頬張るほどに素材本来の香りや甘みが口の中にふんわりと広がります。
地元野菜やジビエを使った加工食品もお土産に最適
施設には場内で採れた有機野菜、ジビエを使ったソーセージやハムなど、自然の恵みを活かした食のお土産が目白押し。ファームツアーで感じた自然のちからを、ぜひ自宅にも持ち帰ってください。
KURKKU FIELDS (クルックフィールズ)
住所:千葉県木更津市矢那2503
TEL:0438-53-8776
営業時間:10時〜17時
定休日:火曜・水曜 ※祝日を除く
入場料:中学生以上800円、小学生400円
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