書店は思考のセレクトショップ 角田光代さんが本屋で過ごす豊かな時間
撮影・黒川ひろみ ヘア&メイク・遠藤芹菜 文・長谷川未緒
目利きの店主だからこそ、惹かれる本が見つかる古書店
コクテイル書房(高円寺)
築100年の長屋に店を構えるのが、古書店であり居酒屋でもあるコクテイル書房だ。
「飲み屋さんとして行って、こういう本があるんだ、と本を手に取る。コンセプトも、古書のセレクトもおもしろい店です」
昭和ひと桁から、30〜40年代の本が集まっていて、装丁も凝っているため見るだけでも楽しい。
角田さんが「どんどん増殖している」と言うとおり、同じ長屋内に『本の長屋』と、路地をはさんですぐの場所には『本店・本屋の実験室』も展開。この2店は個人や団体が棚ごとに賃料を払って本を売ることができる「シェア型書店」となっている。
本を探すもよし、気軽に飲みに行くだけでもよしの、稀有な古書店だ。
コクテイル書房(高円寺)
東京都杉並区高円寺北3・8・13
TEL.070・6430・2603
営業時間:18時〜21時 月・火曜休
小説の資料になるような、発見の多い本が見つかります
古書 音羽館(西荻窪)
「興味を惹かれて手に取り、結果的に自分の小説に結びつくような本をよく買っています」と角田さん。
中央線沿線で暮らすアーティストやミュージシャン、作家などから古書を買い入れることが多いという音羽館。そのため、アート系の本や、コレクター本など珍しい本の取り扱いが多い。また、比較的新しい本が安く手に入るところも、本好きにはうれしい。
東京都杉並区西荻北3・13・7
TEL.03・5382・1587
営業時間:11時〜20時 火曜休
店主の審美眼で選ばれた品揃えがおもしろいです
古書現世(高田馬場)
「私の古本の師匠で、ライター、書評家の岡崎武志さんに教えてもらった古書店です。ひと筋縄ではいかない宗教史、文化史、カルト系などの本が見つかります。最近は、わらわし隊の歴史やナチス時代の子どもたちについて書かれた本を買いました」(角田さん)
オールジャンル扱うが、早稲田の地蔵横丁という立地もあり、学術書やサブカル系が充実している。
東京都新宿区西早稲田2・16・17
TEL.03・3208・3144
営業時間:12時〜18時 日曜休
『クロワッサン』1136号より
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