サンタバーバラの上質なホテルで楽しむ、ちょっとユニークなアフタヌーンティ
写真・Max Whittaker、斎藤理子 文・斎藤理子
洗練された街並みと美しい港が魅力的なサンタバーバラ。上質なカリフォルニアを堪能できる街には、素敵なワイナリーをはじめ、ヒーリング体験や湾内クルーズ、ゴージャスなホテルや美食など、日々の疲れを癒してくれる様々な楽しみが待っています。
心の底からリラックスできる、スパニッシュ・コロニアル風のリゾートホテル。
サンタバーバラの美しい港と街を一望のもとに見下ろす丘の上にある、ラグジュアリーなリゾートホテル『エル・エンカント(El Encanto)』。手入れの行き届いた7エーカーの庭園に点在するゲストルームは、すべてスパニッシュ・コロニアル・リバイバルスタイルの独立したコテージで、かつて大学教師たちのドミトリー住宅だったものをリノベーションしたものです。ファサードを保存してリニューアルしたオリジナルの建物は1913年のもの。どの部屋も静かでプライバシーがしっかりと守られていて、落ち着くインテリアに囲まれた空間が魅力です。
各部屋には広々としたプライベートテラスやバルコニーがあり、朝はここで小鳥のさえずりを聴きながらの朝食が最高の1日の始まりを約束してくれます。夜には暖炉のある居心地の良いリビングルームで、食後酒を片手にゆっくりとくつろぐ時間を。アメリカン・リビエラと呼ばれるサンタバーバラの最上の空間がここにあります。
何もしないという贅沢な時間を堪能できる『エル・エンカント』ですが、希望すれば様々なアクティビティに参加することができます。おすすめのひとつは、アーバー&リリー池のほとりで開催される《50のピノの色合い(50 Shades Of Pinot)》。地元アーティストでワインペインティング専門家のダニエレ・レネさんを先生に、赤ワインで絵を描く技法を学びます。地元産ワインとシャルキュトリを楽しみながら、さまざまな色合いの赤ワインで絵を描くという未知のアート制作が経験できます。
もうひとつ、体験したいのが《サウンド・バス》というヒーリングのワークショップ。静けさに満ちたパティオに寝そべり、ヒーラーとして著名なパルマ・コレクティバさんの、“音によるヒーリング・セラピー”を受けます。チベタン・シンギングボウル(チベットの鐘)や、水晶でできたクリスタルボウルなどをパルマさんがゆっくりと奏でると、静寂の中に低く響きわたる不思議な音色に驚くほどリラックス。頭を空っぽにして、音色に心身を委ねるまさに癒しのひとときに、時差やフライト疲れも抜けていくようです。
『エル・エンカント』では、星座ごとにカスタム・ブレンドされたお茶が楽しめる“ボタニカ”と名付けられたアフタヌーン・ティーが人気です。たとえば牡羊座だったら、新鮮なブラックベリー、柑橘系、甘い香りの薔薇、緑茶、烏龍茶をブレンドしたブラックティー。牡牛座なら熟したトロピカルフルーツ、チョコレート、いちじく、野生の薔薇をブレンドした紅茶。といった具合に、12星座にそれぞれ独自のブレンドがされたお茶が用意されていて、自身の星座に関わらず好きなものが選べます。抗酸化物質やコラーゲンが豊富だったり、保湿作用が高かったり、ストレス軽減だったりと、12星座毎に違う効用があり、香りも味わいも全部違うお茶になっています。
おかわりできるお茶は、その度に星座を変えることができるので、いろいろなブレンドと味わいを楽しむことができます。ロブスターロールやスモークサーモン・エクレア、ビーフウェリントンなどのセイボリーは洗練された一品料理のよう。季節のフルーツをふんだんに使ったスイーツも素晴らしいけれど、圧巻は焼きたてがサーブされるスコーン。最初に登場する3段のお皿にスコーンがないなあと思いながら食べ進んでいると、最後に熱々が登場。これでまたお茶が進んでしまいます。
壮大な夕日を望むサンセット・クルーズは、サンタバーバラでは絶対に外せない体験。
美しい街サンタバーバラの魅力は、サンタバーバラ湾なしでは語れません。ヨットやクルーザーを所有している住人も多く、防波堤の遊歩道を散歩しながらマリーナに係留されている船を見ているだけでも飽きません。1872年に建造されたスターンズ・ワーフは、かつては船の発着所でしたが現在はレストランや海洋博物館などが立ち並ぶ観光スポット。2月から5月の間は、運が良ければここからホエール・ウォッチングもできます。サンタバーバラ湾は、現役の漁港でもあります。特にウニは日本に輸出されるほどの名物。スターンズ・ワーフでは獲れたてのウニを漁師さんから直接買って、殻を開けてもらい食べることができます。
海岸の散策も気持ち良いけれど、サンタバーバラに来たからにはぜひ体験したいのがサンセット・クルーズ。海に沈んでいく夕日に照らされて、刻々と表情を変えていくサンタバーバラやモンテシトの街並みや、大海原に浮かぶヨットなどを眺めながらのクルーズは至福のひとことに尽きます。海岸線の美しさを眺めていると、サンタバーバラがアメリカン・リビエラと呼ばれている理由がよくわかります。太平洋に陽が沈んでいくゴールデンアワーの壮大な光景に息をのみ、海風にすっかりリフレッシュする特別な時間です。クルーズ会社はいくつかあり、35ドル前後など手頃な価格のものもあるので、サンタバーバラの魅力を体感するなら必須のアクティビティです。
コンドル・エクスプレス(CONDOR Express
https://www.condorexpress.com
協力
カリフォルニア観光局
Visit California
https://www.visitcalifornia.com/jp/
サンタバーバラ観光局
Visit Santa Barbara
https://santabarbaraca.com
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