みんなの介護の「困った」を解決!介護の息抜きがしたい、悩みを共有する仲間が欲しい
イラストレーション・山田美津子 文・殿井悠子
Q. 介護の息抜きがしたい、悩みを共有する仲間が欲しい
A. 見回してみると、地域のあちらこちらに駆け込み寺があります
介護疲れが限界に達したときに、悩みや不安を吐き出せる場所は確保しておいたほうがよい。日頃お世話になっている担当ケアマネジャーには言えない不満もあるかもしれない。
森岡さんが運営する東京・新宿の「サニーデイズカフェ」は、カフェスタイルの介護よろず相談所だ。毎日、ケアマネジャーなどの専門職員が1名常駐していて、予約なしで介護にまつわる相談にのってもらえる。
「行政の窓口は敷居が高いという人の最初の相談場所だったり、セカンドオピニオンの役割だったり。街の喫茶店として機能しながら、介護の相談も無料でお受けしています」
森岡さんのカフェのほかにも、介護のことを相談できる場所は各地域にたくさんある。一人で抱え込まずに、声をあげれば手を差し出してくれる人は必ずいる。
地域包括支援センター
高齢者の保健福祉の相談や支援を受ける際の一般的な窓口。自治体が運営する。必要に応じて、介護や医療機関などと連携して、高齢者支援サービスを受けられるように手配してくれる。
暮らしの保健室
日本財団の助成で開設された、介護カフェの前身。誰でもいつでも無料で訪れることができ、健康や暮らしの困りごとに看護師が相談にのってくれる。
介護相談もできるカフェ
地元に相談する場所がないという人は「サニーデイズカフェ」のように、ふらりと気軽に入れて、介護の相談もできるカフェを訪れてみよう。具体的な介護サービスが必要かどうか、など本格的な介護の手前の相談も専門家にできるのが心強い。
認知症に関する相談場所
全国的な組織としては、認知症の本人や家族が専門家に相談できる「オレンジ(認知症)カフェ」や、相談者同士が介護体験を聞いたり話したりする交流の場「認知症の人と家族の会」などがある。
ケアマネジャー常駐のカフェ
サニーデイズカフェ
「医療・介護・福祉と地域をつなぐ」がモットー。喫茶では管理栄養士による栄養バランスがとれた日替わりメニューが誰でも食べられる。
TEL.03・5358・9920
https://sunnydayscafe.hp.peraichi.com/
FIKA(フィーカ)三丁目
大阪府羽曳野市にある、カフェとレンタルルームが併設された街の集いの場。2階に居宅介護支援事業所がある。9席の店内に毎月約300人が来店。
TEL.072・974・0761
https://www.yamakatsu-library.com/
ROOTSCAFE(ルーツカフェ)
昨年11月に沖縄県豊見城市でオープンした介護カフェ。ケアマネジャーが常駐し、軽食やデザートを食べながら介護の相談ができる。
TEL.098・995・7666
cafe.roots-okinawa.com
『クロワッサン』1134号より
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