厚揚げと白菜のオイスター煮——吉田愛さんの出汁がなくても滋味深い煮物
撮影・新居明子 スタイリング・白男川清美 文・新田萱子 撮影協力・UTUWA
とろりと優しい口当たりが後を引く
材料(2人分)
厚揚げ 1枚(180g)
白菜 300g
にんじん 1/3本(50g)
ごま油 大さじ1/2
A[水 200ml しょうが千切り 1かけ分 酒、オイスターソース 各大さじ1 しょうゆ 大さじ1/2]
片栗粉 大さじ1/2
作り方
1. 厚揚げは縦半分に切ってから1.5cm幅に切る。白菜は芯と葉に分け、それぞれざく切りにする。にんじんは皮をむき、短冊切りにする。
2. フライパンにごま油を中火で熱し、白菜の芯を入れて2分ほど炒め、葉とにんじんを加えてさっと炒め合わせる。
3. 厚揚げとAを加え、煮立ったら弱めの中火にして、時々上下を返しながら5分ほど煮る。倍量の水で溶いた片栗粉を回し入れ、とろみをつける。
「出汁はかつお節や昆布で取るものと思われがちですが、肉や野菜などの食材から染み出るうまみも立派な出汁。コツを押さえれば、水といつもの調味料で充分おいしい煮物が作れます」
と、料理家の吉田愛さん。
「骨付き肉やしいたけなどうまみのある食材を使いつつ、焼いて香ばしさを加えたり、油でコクを補うことで満足感のある一品に。物足りなくなりそうなときは、オイスターソースやナンプラーを少量加えると味が決まります」
食材のうまみを生かし切るには、少ない煮汁で煮詰めることもポイント。
「かぼちゃなど深めの鍋で煮たほうがおいしいもの以外は、食材を平らに並べられるフライパン利用がおすすめ。少ない水分で調味料を均等に行き渡らせることができ、効率よく火を通せます。白菜のように水分が多い野菜を使うときは、片栗粉でとろみをつけておいしさを閉じ込めましょう」
『クロワッサン』1129号より
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