プロに教わるダニ・カビ予防、湿気を追い出す最新家電と健康を守るための注意点。
撮影・青木和義 イラストレーション・鈴木衣津子 文・小沢緑子
最新家電が強い味方! 湿気を追い出し、ダニ・カビ予防。
[エアコン]再熱除湿タイプなら湿度も室温も快適に。
部屋の除湿は室内の水分を外に排出するエアコンでの除湿が確実、と家電ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさん。
「ただ、肌寒さを感じる人も。部屋の湿度だけ下げる『再熱除湿』タイプを選べば、寒くなりすぎない除湿が可能」
エアコンの真下にソファは置かない。
室内の空気を取り込んで、冷やすか温めるかしてまた室内に送り出すエアコン。
「空気の流れに乗ってホコリもエアコン側に舞ってきます。フィルターで吸いきれない分は下へ落ちるため、ソファやベッドを直下に置くとホコリのシャワーを浴びることに」(松本忠男さん)。「フィルターはこまめに掃除を。省エネにもなります」(神原さん)
空調メーカーだけに除湿機能を追求。
「季節に合わせて除湿方式を切り替えて、湿度だけを快適にコントロールする〈さらら除湿〉が優秀です」(神原さん)。
高さ24.8cmの スリムさで設置もしやすい。
「室温を下げずにカラッと除湿できる機能は、このメーカーも得意分野。室内・室外機とも自動洗浄する〈凍結洗浄〉機能も便利」(神原さん)。
[サーキュレーター]本来の大風量に加え、プラスαな製品が続々と。
「運転音が気になっていたサーキュレーターは、最近は静音性が高いタイプが増えました。また、プラスα機能を備えた製品も。扇風機のように心地いいやさしい風に調節できたり、除菌などの便利機能が備わったものも注目です」(神原さん)
空間の広いほうに向け、斜め下から風をあてる。
部屋干し時にもサーキュレーターは活躍。「洗濯物から蒸発した水分が停滞しないよう、開けた空間に干し、広いほうに向けて斜め下から風をあてましょう。窓や壁に向けると、隅に湿気が溜まることに。洗濯物の間隔はあけ、両側に丈が長いもの、中央に短いものとアーチ状に干すと風が流れやすいです」(松本さん)
音が静かなうえ、除菌機能付き。
「フクロウの翼と羽ばたきをヒントにした独特の羽根の形状により、パワフルなのにやさしい運転音。〈プラズマクラスターNEXT〉搭載で、部屋干し臭を防ぐ除菌機能付き」(神原さん)。
オゾンを含んだ風が除菌や消臭に役立つ。
触媒フィルター・オゾン生成ユニットを搭載し、部屋干し時の空間除菌や消臭も可能。「オゾンを含んだ風をしっかり引き込み送り出すハイブリッド構造のファンを採用。風の直進性も高いです」(神原さん)。
扇風機としてもサーキュレーターとしても大活躍。
「体に直接あたっても心地いいそよ風〜大風量まで調節できます。バルミューダならではの"面"で大きく広がる風により、衣類乾燥に使うとふっくら立つように仕上がるのも特徴」(神原さん)。
[除湿機]衣類乾燥もできる多機能タイプが人気。
「除湿機は今、本来の湿度をコントロールする機能に加え、除湿された乾いた風を洗濯物に送る衣類乾燥機能搭載タイプが主流。部屋干しする機会が多いなら短時間で洗濯物が乾き、生乾き臭も部屋の湿気も防げて活用度大」(神原さん)
脱衣所に除湿機を置いて“衣類乾燥室”に。
部屋干しをするときに除湿機を利用する場合、脱衣所や洗面所を簡易な衣類乾燥室にしてしまう手も。「突っ張り棒などを設置すれば吊るして干せます。除湿機を置く場所は、洗濯物の真下に風があたるよう調整を。洗濯物の水分は乾くごとに重力によって下へ落ちていくため、乾きが早くなります」(松本さん)
脱臭、空気清浄もこれ一台におまかせ。
除湿機に空気清浄と脱臭の機能をプラスした一台3役。「ボタン一つで切り替えができ、これ一台で空気環境が整えられます」(神原さん)。
冷風で涼める機能もこれからの時季に重宝。
室温と比べて約−10度の除湿した冷風を送る冷風・衣類乾燥除湿機。「除湿と衣類乾燥に加え、涼める機能があるのも意外と重宝。消臭効果のあるプラズマクラスター付き」(神原さん)。
省エネを重視したい人にもおすすめ。
「従来品と比べて消費電力が3分の1になるエコ・ハイブリッド方式を採用。部屋干し臭を抑制するナノイーXも搭載」(神原さん)。5月30日発売予定。
【布団乾燥機】ノズルを差し込むだけ。より手軽に進化中。
「梅雨時は特に気をつけたい布団。今はマットもホースも使わず、ノズルを差し込むだけで使える布団乾燥機が増えています。布団の中の『寝床内環境』(寝具と体の周囲に作られる空間環境)を常に清潔に保ってほしいです」(神原さん)
布団乾燥機を使うなら、梅雨時は週1はかける。
天日干しで布団表面の汚れは取れるものの、実は内側のダニは取りきれないという。「ダニが死滅するのは50度を超える温度。布団の丸洗いが一番ですが、頻繁には難しい。ダニを増やさない目的で布団乾燥機をかけるなら梅雨から夏は週1回。内側のダニを死滅させる目的なら1週間毎日続けて」(松本さん)
スティック形状で驚くほど軽くコンパクト。
「このまま布団に差し込むだけで使え、準備や片づけの手間いらず。出しっぱなしにできるデザインも魅力」(神原さん)。ワンタッチで55度の温風を送風。オゾンによる消臭機能付きで、気になるニオイも除去。
大風量のうえ、マット&ホースも不要。
「ツインファンでパワフルです。折り畳み式の収納しやすさもいい」(神原さん)。ダニ対策コースは布団が50度以上になるよう温風を調節。
インテリアに馴染み、機能もしっかり。
布団乾燥機になかなかないデザインで、「見た目がおしゃれなうえ、機能も充実!」(神原さん)。最高75℃の温風が吹き出し、温風は布団全体に約30分でいきわたる。
『クロワッサン』1118号より