激しく、観ている者を煽るようなロックバンド「BRAHMAN(ブラフマン)」と、ピースフルで踊りたくなるアコースティックバンド「OAU(オーエーユー)」。2つのバンドのほかにもユニットやソロなど、30年以上精力的に音楽活動を続けるTOSHI-LOWさんだが、意外にも「歌をちゃんとやろう」と思ったのは2011年の東日本大震災のあとだという。
「それまでは上手く歌おう、って気持ちがなかったからね。俺の目指すものはそこではないと思っていたし。でも被災地で一人、ギター片手に弾き語りする機会も多くなって、初めてボイストレーニングをしたら前より上手く歌えるようになって。上手くなって何がいいって、人に合わせられることなんだよね。コーラスでも、歌いやすいほうを相手に譲ってあげられたりとか」