『100日の奇跡』著者、石田久二さんインタビュー。「100日やってみたら、いつかかないます」
撮影・山本康典 文・堀越和幸
「100日やってみたら、いつかかないます」
「中国のとある格言でこういうのがあるんです。『物事を始めるのにいちばんいいのは10年前だ、次にいいのは今すぐだ』。言うまでもなく10年前に始めるのは無理なので、つまり現実的にベストタイミングは今すぐだということ。10億円たまったらなにをしますか? と聞かれて、寄付がしたいという人がいたんですけど、本当にしたいことだったら今しているはず。別に10億円なくてもいいわけなんですよね」
ユニークな語り口で人気YouTuberとしても活躍中。2014年に出版した『夢がかなうとき、「なに」が起こっているのか?』では、思い込みを変え人生を変える願望実現の方法を解き明かした。付録として付けた「秘伝ノート」なる小さな冊子は3つの願いを100日間書き続けるというもので、一見ただの小さなノートだが実際にやってみたという読者から続々と、願いがかなったという報告があった。
「今回の本は、その秘伝ノートの拡大版なんです。ページをめくると左ページに僕のエッセイがありまして、右ページに3つの願いを書く仕様になっています。100日間“あること”をして書くと願いがかなうというメソッドで、僕自身も2009年に実践してみたところ、全部かなっているんです」
阿久悠さんの大ヒットもこうして生まれた。
寝る前に、3つの願い事を書くのだという。このとき、大きく息を吸って止め、一気に書く。これをひたすら100日間続けるというものだ。
「息を止めている時はストレスがかかった状態です。願望を実現しようとする時には、基本的にストレスがかかっていないとおかしいわけです。だって、現状から飛び出して、自分ではないものになろうとしているわけですから。それには息を止め、ストレスをかけて書くことを思いついたんです。あとから、それは阿久悠さんがやっていた方法と同じだと教えてくれた人がいました。作詞した曲が大ヒットするのを息を止めてイメージしてふっと吐く、ということをやっていたらしいんです。息を吐きリラックスした瞬間に、もう夢をかなえている、という理論です」
願いをノートや日記に書くという方法は、これまでにもいろんな人がそれぞれのやり方で伝えてきた。あえて今、新たな実践本としてもう一度世に出す理由とは?
「この先の人生って無限でもないし、せっかく生まれてきたんだから自分の望んでいることを一つでも二つでもカタチにしたいじゃないですか。かなえたいという気持ちがある以上は。だからこそ、願いに向き合う時の“相棒”としてこの本があればいいかなと思っています。息を止めてストレスと闘いながら、100日間願いを書きまくる。100日前とは意識が変わっているはずです。やったんだからかなうよね、くらいの気持ちでいたらいいんじゃないかと思います」
『クロワッサン』1083号より
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